みなさんこんにちは。
京都市で住まいづくりを手掛ける「あまねこう」の中川です。
この記事は、2023年に「2024年の住宅ローン控除はどうなるのか」という内容で書いたものです。
当時は、住宅ローン控除の縮小や、新築住宅に求められる省エネ性能が大きく変わろうとしている時期でした。
その後、制度は改正されました。
2026年現在、住宅ローン控除は2030年末の入居分まで5年間延長されています。
ただし、新築住宅で受けられる控除額は、住宅の省エネ性能によって異なります。
また、省エネ基準を満たさない新築住宅は、原則として住宅ローン控除の対象になりません。
そんなわけで、これから京都市で新築住宅を考える方に向けて、2026年の住宅ローン控除について整理します。
- 1. 住宅ローン控除とは?
- 2. 2026年の新築住宅における借入限度額
- 3. 子育て世帯・若者夫婦世帯は借入限度額が上乗せされる
- 4. 住宅ローンを3,000万円借りたら、いくら戻る?
- 4.1. 認定長期優良住宅・ZEH水準省エネ住宅の場合
- 4.2. 一般世帯が省エネ基準適合住宅を建てた場合
- 4.3. 子育て世帯等が省エネ基準適合住宅を建てた場合
- 5. 省エネ基準を満たさない新築住宅は対象外
- 6. 住宅ローン控除を受けるための主な条件
- 7. 住宅ローン控除の初年度は確定申告が必要
- 8. 2028年から省エネ基準適合住宅の扱いが変わる
- 9. 住宅ローン控除だけで家の予算を決めない
- 10. まとめ|2026年は住宅性能によって控除額が変わる
- 11. 参考資料
住宅ローン控除とは?

住宅ローン控除の正式名称は「住宅借入金等特別控除」です。
住宅ローンを利用して一定の条件を満たす住宅を取得した場合に、年末時点の住宅ローン残高をもとに、所得税などから一定額が控除されます。
2026年に新築住宅へ入居する場合、基本的な計算方法は、
年末の住宅ローン残高×0.7%
です。
所得税から控除しきれなかった場合は、一定の範囲で翌年の住民税からも控除されます。
ただし、住宅ローンを借りた金額のすべてが計算対象になるわけではありません。
住宅の省エネ性能ごとに「借入限度額」が決められており、その限度額を超えた部分は控除の計算に含まれません。
2026年の新築住宅における借入限度額
2026年に新築住宅へ入居する場合、住宅ローン控除の借入限度額は次のとおりです。
| 新築住宅の性能 | 一般世帯の借入限度額 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 | 控除期間 | 年間の控除上限 |
|---|---|---|---|---|
| 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅 | 4,500万円 | 5,000万円 | 13年 | 31万5,000円/35万円 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 4,500万円 | 13年 | 24万5,000円/31万5,000円 |
| 省エネ基準適合住宅 | 2,000万円 | 3,000万円 | 13年 | 14万円/21万円 |
| 省エネ基準を満たさない新築住宅 | 対象外 | 対象外 | ― | ― |
年間の控除上限は、借入限度額に控除率0.7%を掛けた金額です。
例えば、認定長期優良住宅であっても、年末の住宅ローン残高が3,000万円なら、計算上の控除額は21万円です。
また、計算上の金額がそのまま戻ってくるとは限りません。実際に控除される金額は、本人が納めている所得税や住民税の額などによって変わります。
子育て世帯・若者夫婦世帯は借入限度額が上乗せされる
2026年の住宅ローン控除では、子育て世帯や若者夫婦世帯に対して、借入限度額の上乗せ措置があります。
対象になるのは、原則として次のいずれかに該当する方です。
- 19歳未満の扶養親族がいる
- 夫婦のどちらかが40歳未満である
例えば、ZEH水準省エネ住宅の場合、一般世帯の借入限度額は3,500万円ですが、対象となる子育て世帯・若者夫婦世帯は4,500万円になります。
同じ金額の住宅ローンを借りても、世帯の条件や住宅性能によって控除対象になる金額が変わるということです。
住宅ローンを3,000万円借りたら、いくら戻る?
住宅ローンを3,000万円借りた場合で考えてみます。
ただし、住宅ローン控除は最初に借りた金額ではなく、その年の年末残高をもとに計算します。
年末残高が3,000万円だった場合、住宅性能ごとの計算は次のようになります。
認定長期優良住宅・ZEH水準省エネ住宅の場合
借入限度額が3,000万円以上あるため、
3,000万円×0.7%=21万円
が、その年の計算上の控除額になります。
一般世帯が省エネ基準適合住宅を建てた場合
一般世帯の借入限度額は2,000万円です。
住宅ローン残高が3,000万円あっても、計算対象になるのは2,000万円までなので、
2,000万円×0.7%=14万円
が計算上の控除上限になります。
子育て世帯等が省エネ基準適合住宅を建てた場合
借入限度額が3,000万円に上乗せされるため、
3,000万円×0.7%=21万円
が計算上の控除額になります。
住宅ローンの借入額だけでなく、住宅の性能区分まで確認しなければ、実際の控除額は分からないということです。
なお、住宅ローン残高は返済によって毎年減っていきます。
そのため、21万円を13年間、必ず受け取れるという計算にはなりません。
省エネ基準を満たさない新築住宅は対象外
以前の住宅ローン控除では、省エネ性能の区分に該当しない新築住宅でも、一定の控除を受けられる場合がありました。
しかし、2026年に入居する新築住宅では、省エネ基準に適合しない住宅は原則として住宅ローン控除の対象になりません。
住宅ローン控除を受けるためには、
- 認定長期優良住宅
- 認定低炭素住宅
- ZEH水準省エネ住宅
- 省エネ基準適合住宅
のいずれかに該当し、その性能を証明する必要があります。
ZEH水準省エネ住宅や省エネ基準適合住宅では、建設住宅性能評価書や住宅省エネルギー性能証明書などが必要になる場合があります。
家が完成してから慌てないためにも、住宅会社との打ち合わせ段階で、
この住宅は、住宅ローン控除ではどの性能区分になりますか?
確定申告に必要な証明書は、誰が準備しますか?
と確認しておくことが大切です。
住宅ローン控除を受けるための主な条件
住宅の省エネ性能以外にも、住宅ローン控除には条件があります。
主な条件は次のとおりです。
- 自分が主として暮らす住宅であること
- 住宅の引き渡しや工事完了から6か月以内に入居すること
- 住宅ローンの返済期間が10年以上であること
- 合計所得金額が2,000万円以下であること
- 床面積などの要件を満たすこと
床面積は原則として50㎡以上です。
ただし、合計所得金額が1,000万円以下の場合は、40㎡以上50㎡未満の住宅でも対象になることがあります。
一方、子育て世帯等に対する借入限度額の上乗せ措置を利用する場合は、50㎡以上が必要です。
住宅ローン控除の初年度は確定申告が必要
会社員の方でも、住宅ローン控除を初めて受ける年は確定申告が必要です。
主な必要書類には、
- 確定申告書
- 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
- 住宅ローンの年末残高証明書
- 工事請負契約書や売買契約書の写し
- 建物や土地の登記事項証明書
- 住宅性能を証明する書類
などがあります。
給与所得者の場合、原則として2年目以降は勤務先の年末調整で住宅ローン控除を受けられます。
住宅性能を証明する書類は、住宅会社や設計者に準備を依頼するものもあります。
引き渡し時に何を受け取るのか、あらかじめ確認しておきましょう。
2028年から省エネ基準適合住宅の扱いが変わる
これから住まいづくりを始める方に、もう一つ知っておいてほしい変更があります。
2028年以降に建築確認を受ける新築住宅では、一般的な「省エネ基準適合住宅」が住宅ローン控除の対象外になる予定です。
住宅ローン控除の対象になる新築住宅は、原則として、
- 認定長期優良住宅
- 認定低炭素住宅
- ZEH水準省エネ住宅
など、より高い省エネ性能を持つ住宅へ絞られていきます。
ただし、2027年12月31日までに建築確認を受けた場合や、2028年6月30日までに建築された住宅については、経過措置があります。
住まいづくりは、土地探しから設計、工事、入居までに長い期間がかかります。
数年先の完成を考えている方は、現在の制度だけではなく、入居予定年の制度も確認しておく必要があります。
住宅ローン控除だけで家の予算を決めない
住宅ローン控除は、条件を満たせば家計の助けになる制度です。
しかし、
控除を受けられるから、もう少し借りても大丈夫
と考えるのは少し危険です。
住宅ローン控除は、住宅の性能、年末残高、所得税額、入居年などによって変わります。
制度自体が将来変更される可能性もあります。
また、家を建てたあとは住宅ローン以外にも、
- 固定資産税
- 火災保険
- 修繕やメンテナンス
- 光熱費
- 家族の教育費
などがかかります。
住宅ローン控除は「借りられる金額を増やす制度」ではなく、条件を満たした住宅取得者の税負担を軽くする制度です。
控除額を先に予算へ組み込むのではなく、控除がなくても無理なく返済できる金額から考える方が安心です。
まとめ|2026年は住宅性能によって控除額が変わる
2026年の住宅ローン控除について、ポイントを整理します。
- 住宅ローン控除は2030年末の入居分まで延長された
- 控除率は年末の住宅ローン残高の0.7%
- 新築住宅の控除期間は原則13年間
- 借入限度額は住宅の省エネ性能によって異なる
- 省エネ基準を満たさない新築住宅は原則対象外
- 子育て世帯・若者夫婦世帯には借入限度額の上乗せがある
- 初年度は会社員でも確定申告が必要
- 2028年以降は省エネ基準適合住宅の扱いが変わる
住宅ローン控除は、住宅の価格だけを見ていても正確な金額は分かりません。
住宅性能、入居時期、世帯の条件、年末のローン残高まで合わせて考える必要があります。
京都市で住まいづくりを手掛ける「あまねこう」では、建築費用だけでなく、住宅ローンや住み始めてからかかる費用も含めて、無理のない予算を一緒に整理しています。
制度が難しくて分からない場合は、税務署や税理士などにも確認しながら、早めに準備を進めておきましょう。
※本記事は2026年7月時点の制度をもとに作成しています。住宅ローン控除の適用は、入居時期、所得、住宅性能、床面積などによって異なります。個別の税務判断については、所轄税務署または税理士へご確認ください。
参考資料
国土交通省「住宅ローン減税」および令和8年度税制改正資料、国税庁「マイホームを持ったとき」を参照しています。
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京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士
中川 高士(あまねこう代表)
大手ハウスメーカーから地域ビルダー、小規模工務店まで30年以上の建築経験を持つ。
営業から現場管理まで一貫して携わり、現在は京都で自然素材を活かした住まいづくりを提案。
10年後に「この家でよかった」
と思える暮らしが増えることで、地域が豊かになることを目指す。
【保有資格・公的な役職】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産評価審査委員会委員
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