無垢材、自然素材だけで製作されたキッチンのカップボード

みなさんこんにちは。
京都市で住まいづくりを手掛ける「あまねこう」の中川です。

早速ですが、キッチンの打ち合わせで

キッチン本体の大きさ、
扉の色、
食洗機は必要か、
カップボードをどうする?

などなど、こうしたところに意識が向きやすいと思います。

でも、実際に暮らし始めてから意外と困るのが、キッチン家電の置き場所かもしれません。

以前、お客様から、

「電子レンジなどの家電を置く場所はあるけれど、ちょっと食器を置けるカウンターがあると便利だったかも」

「もう少しカウンターを長くしておけばよかった」

という声をいただいたことがあります。

この話を聞いて改めて感じたのが、

キッチン家電は、置ければそれでいいわけではない

ということです。

電子レンジを置く場所だけではなく、そこから取り出したお皿を置く場所も必要です。

家電そのもののスペースだけでなく、その家電を使うための余白まで考えてみましょう。

キッチン家電は「置けるか」より「使えるか」で考える

電子レンジを使う女性

例えば電子レンジ。

本体がきれいに収まっていても、温めた料理を取り出したあと、熱いお皿を一度置きたいことがありませんか?

炊飯器なら、横に茶碗を並べてご飯をよそう。トースターなら、焼いたパンを置く。

つまり、

家電を置くスペースと、家電を使うスペースは別

ということです。

家電の寸法だけを見てカウンターを決めると、

「全部きれいに置けたけれど、作業する場所がない」

ということが起こるかもしれません。

今回いただいた「もう少しカウンターが長ければよかった」という声も、単純に家電が置けなかったというより、使うための余白がもう少し欲しかったということだったのです。

キッチン家電は今使っているものを一度整理する

キッチン、カップボードの実例

キッチン家電は、家庭によってかなり違います。

間取りを考える前に、今使っている家電を一度書き出してみると分かりやすくなると思います。そのうえで、

毎日使うもの。
ときどき使うもの。
ほとんど使わないもの。

くらいに分けてみてください。

毎日使う電子レンジや炊飯器を毎回収納から出すなどということはないと思います。

一方で、年に数回しか使わない調理家電まで、ずっとカウンターに並べておく必要はないでしょう。

使う頻度によって、出しておくものと収納するものを分ける。

これだけでも、必要な家電置き場の大きさはかなり見えてきます。

家電の横に「ちょっと置ける余白」を残す

カップボードを計画するとき、

「電子レンジがここに入る」だけで安心せず、ちょっと考えてみましょう。

食器を一度置く。

料理を置く。

炊飯器の横に茶碗を並べる。

コーヒーを淹れるときにカップを置く。

こうした何気ない動作をイメージしてみてください。少しカウンターが空いているだけで使いやすさが変わるかもしれません。

反対に、カウンターいっぱいに家電を並べれば、見た目はきれいに収まっていても、実際には使いにくいこともあります。

「家電が何台置けるか」ではなく、「家電を置いたあとにどれだけ余白が残るか」

まで見ておきたいところです。

キッチン家電は高さ・蒸気・コンセントもセットで考える

家電の置き場所は、幅だけでは決まりません。

電子レンジなら、熱いお皿を安全に取り出せるか。

炊飯器なら、蒸気が棚板や収納の中へこもらないか。

電気ケトルなども含め、必要な場所にコンセントがあるか。

こうしたことも一緒に考えます。

特にコンセントは、

「とりあえずここにも付けておこう」

ではなく、家電の位置が決まってから考える方が自然です。

家電をここで使う。だから、ここにコンセントが必要。

こういった順番で考えてみると良いかもしれません。

毎日使う家電と、たまに使う家電を同じ場所に並べない

「生活感を見せたくないから、家電を全部隠したい」というご要望もかなり

逆に、「取り出すのが面倒だから全部出しておきたい」という人もいます。

どちらの考え方もあります。

ただ、中川は、

毎日使うものは使いやすい場所へ。
使用頻度の低いものは収納へ。

くらいに分けた方が使いやすいのではないかと考えています。

全部隠せば良いわけでも、全部並べれば良いわけでもありません。

家電収納の大きさを決める前に、実際の使い方を整理することが先かもしれません。

キッチン家電と「使う余白」まで図面に描いておく

戸建の間取り、プラン提案図

住宅の図面には、冷蔵庫や食器棚が描かれていることは普通だと思います。

しかし、その中に置く家電については、もう少し考える方が良いかもしれません。

電子レンジはここ。
炊飯器はここ。
トースターはここ。

そして、

その横に食器を置ける場所は残るのか。

そこまで確認してみましょう。

家電がピッタリ入る図面ではなく、家電を実際に使っている状態をイメージするということです。

家が完成してから、

「電子レンジは置けたけど、その横に何も置けない」

となってしまえば、毎日少しずつ使いにくさを感じることになるかもしれません。

キッチンを考える段階なら、その数十センチを調整できることもあります。

キッチンの使いやすさは「家電+余白」まで考える

天然石の天板、無垢の木のキャビネットで作られた木製キッチン

キッチン本体が使いやすくても、そのまわりの家電が使いにくければ、毎日の小さなストレスになります。

家電をどこに置くかだけでなく、その家電をどう使うのかということまで考えておくと、より良いと思います。

電子レンジから出したお皿を置ける。
炊飯器の横に茶碗を並べられる。

そんな少しの余白が、実際の暮らしでは意外と大切です。

キッチン本体だけでなく、家電とそのまわりの余白まで含めてキッチンを考える。

間取りを決めるときには、ぜひそこまで想像してみてください。

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この記事を書いた人

中川 高士

中川 高士(あまねこう代表)

大手ハウスメーカーから地域ビルダー、小規模工務店まで30年以上の建築経験を持つ。

営業から現場管理まで一貫して携わり、現在は京都で自然素材を活かした住まいづくりを提案。

10年後に「この家でよかった」
と思える暮らしが増えることで、地域が豊かになることを目指す。

【保有資格・公的な役職】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産評価審査委員会委員

保有資格と住まいづくりへの活かし方を見る →

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