なぜ木は腐るのか?
京都市の工務店が解説する木材と湿気の関係

「木は水に濡れると腐る」
そう思っている方は多いと思います。
実際、ウッドデッキや木製フェンスが傷んでくると、
「雨に当たるから仕方ない…」
という声をたくさんお聞きします。
でも実は、木は水だけでは腐りません。
今回は、木材が腐る本当の理由について、家づくり初心者の方にもわかりやすく解説します。
結論|木が腐る原因は「水」だけではありません
先に結論からお伝えします。
木が腐る原因は「腐朽菌(ふきゅうきん)」という菌です。
この腐朽菌が活動することで、木材の成分が分解され、腐ってしまいます。
つまり、
木材が腐る = 水が原因
ではなく、
木材が腐る = 腐朽菌が活動できる環境がある
ということです。
この仕組みを知ると、木材を長持ちさせる方法も見えてきます。
木材が水の中で保管されている理由

関西にお住まいの方なら、大阪南港の貯木場を見たことがあるかもしれません。
大量の木材が水の上に浮かんで保管されています。
もし水が木材を腐らせる原因なら、こんな保管方法はできません。
ではなぜ腐らないのでしょうか。
答えは簡単です。
腐朽菌が活動するために必要な「酸素」がないからです。
木材が完全に水に浸かっている状態では、腐朽菌は活動できません。
そのため木材は腐りにくくなるのです。

木が腐る本当の原因は腐朽菌です
木材を腐らせる腐朽菌には、活動するための条件を3つご紹介します。
腐朽菌は湿気を好みます
腐朽菌は乾燥した環境では活動できません。
ある程度の湿気が必要です。
そのため、雨が当たりやすい場所や湿気がこもりやすい場所は注意が必要です。これはわかりやすいですね。
酸素も必要です
湿気だけでは木は腐りません。
腐朽菌は生き物なので呼吸をしています。
つまり酸素も必要です。
湿気と酸素が揃った環境になると、腐朽菌が活発になり木材を分解し始めます。
酸素が菌を活性化させている、ということを知っている人は少ないと思います。
木材そのものが栄養になります
腐朽菌は木材の成分を栄養にして成長します。
だからこそ、一度条件が揃うと腐食が進んでしまうのです。
ウッドデッキが腐りやすい理由

以前、ウッドデッキのやり変えの工事依頼を承りました。かなり傷みが進んでいました。
これは単純に雨が当たるからではありません。
実際には、
・雨が当たる
・乾きにくい
・空気がある
という条件が揃いやすかったからです。

特に地面に近い部分や風通しの悪い場所は湿気が抜けにくく、腐朽菌が活動しやすくなります。
木材を長持ちさせる方法はある?
木材を長もちさせる方法はるのでしょうか。もちろんあります。
例えば、
・腐朽菌に強い樹種を選ぶ
・風通しを良くする
・湿気が溜まりにくい設計にする
・防腐処理を行う
などの方法があります。
木材は自然素材です。
だからこそ、素材の特性を理解して使うことが大切です。
木材腐朽菌に対する予防で、自然素材ならではの対策があります。別の記事で紹介しているので、長持ちする家に興味がある方は参考にしてください。
→ 『【湿気に強い家】ホウ酸の防カビ・防腐効果で長持ちする理由』
木造住宅が長持ちする理由
「木の家は腐りやすい」
と思われることがあります。
しかし実際には、適切に湿気対策や通気計画がされた木造住宅は長持ちします。
寺社仏閣などが何百年も残っていることからもわかるように、木は弱い材料ではありません。
むしろ環境を整えることで、非常に長く使える素材です。
まとめ|木を長持ちさせる鍵は「乾燥」と「通気」
木材は水だけで腐るわけではありません。
木を腐らせるのは腐朽菌です。
そして腐朽菌は、
・湿気
・酸素
・木材
という条件が揃うことで活動します。
家づくりでもウッドデッキでも大切なのは、
「木を濡らさないこと」
ではなく、
「木が乾きやすい環境をつくること」
です。
木材の性質を理解すると、住まいづくりの見方も少し変わるかもしれません。
木材を長持ちさせるためのヒントをいくつかの記事にまとめています。
興味のある方はこちらもぜひご参照ください。
→ 【長寿命住宅の鍵】家が傷む3つの原因と、ホウ酸で守る方法
→ 【自然素材との相性】ホウ酸処理が「無添加住宅」に選ばれる理由
→ 【防蟻の新常識】ホウ酸処理が「再施工不要」といわれる理由とは?
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地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士
中川 高士(あまねこう代表)
大手ハウスメーカーから地域ビルダー、小規模工務店まで30年以上の建築経験を持つ。
営業から現場管理まで一貫して携わり、現在は京都で自然素材を活かした住まいづくりを提案。
10年後に「この家でよかった」
と思える暮らしが増えることで、地域が豊かになることを目指す。
【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員
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