家に帰ってきたのに、なんとなく疲れる。

特別に大きな不満があるわけではない。

でも、家の中にいると気持ちが重い。

部屋に入った瞬間に、少ししんどい。

そういうことはありませんか。

京都市でマンションリノベを手掛ける「あまねこう」です。

これまでにも、マンション暮らしの中で感じる「落ち着かない」「休まらない」という悩みについて書いてきました。

リビングやLDKにいると落ち着かない原因については、下記の記事でまとめています。
→『リビングにいても落ち着かない原因|マンション暮らしで考えたいLDKの整え方

また、休日に家で休んだ気がしない、家にいても休まらないという悩みについては、こちらの記事で書いています。
→『休日に家で休まらないのはなぜ?マンション暮らしで見直したい住まいのストレス

今回の記事では、そこからもう少し広げて、「なんとなく家の中が疲れる」という感覚について考えてみたいと思います。

リビングだけの話ではありません。

休日だけの話でもありません。

間取り、収納、空気、光、音、家族との距離。

そういった小さな負担が重なることで、家の中にいるだけで疲れやすくなることがあります。

マンション暮らしで感じる「なんとなく疲れる理由」を、住まいづくりの観点で整理してみたいと思います。

結論|家の中が疲れる理由は、住まいの小さな負担が重なっているからかもしれません

なんとなく家の中が疲れる。

これは、気分の問題だけではないと思います。

仕事が忙しい日があります。

子育てや家事で疲れている日があります。

体調によって、家の中がしんどく感じることがあります。

そして、毎日のように家の中で疲れるのであれば、住まいの中の小さな負担が重なってストレスになっているのかもしれません。

たとえば、

雑多な物が目に入り続ける。

動線がぶつかり、微妙にめんどくさい。

家事の気配が消えない。

空気が重い。湿気やにおいがこもる。

光や音が落ち着かない。

ひとりになれる場所がない。

こうしたことが少しずつ重なると、家にいるだけで疲れやすくなります。

要するに、家の中で体は止まっていても、目や耳や頭が休めていないということです。

これは本当に大切な視点だと思います。

「なんとなく疲れる」は、住まいの不満として見落とされやすい

住まいの悩みというと、分かりやすいものが多いです。

寒い。暑い。

収納が足りない。

音が気になる。

洗濯物が干しにくい。

キッチンが使いにくい。

こういう悩みは、比較的言葉に出てきます。

一方で、

なんとなく疲れる。

なんとなく落ち着かない。

なんとなく家が重い。

なんとなく休まらない。

こういう「なんとなく」という感覚は、住まいの悩みとして扱われにくいのが現状です。

「自分が疲れているだけかな」

「片付けが苦手なだけかな」

「家族がいるから仕方ないかな」

そう考えて、そのままにされやすいのです。

けれども、こういう感覚にこそ、住まいづくりで目を向けてみましょう。

住まいは毎日暮らす場所です。少しの違和感でも、毎日続くと大きなストレスになります。

マンションの間取りが、家の中の疲れにつながることがあります

マンション暮らしで家の中が疲れる理由のひとつに、間取りがあります。

間取りというのは、部屋の配置やつながり方のことです。

マンションは限られた面積の中に、LDK、個室、水まわり、収納がまとまっています。

それ自体は悪いことではなく、コンパクトで暮らしやすい面もあります。

ただ、今の暮らしに間取りが合っていないと、家の中で小さな疲れが出やすくなります。

たとえば、リビングを通らないとどこにも行けない。

家事の動きが遠回りになる。

洗濯物を持って何度も部屋を行き来する。

休む場所と作業する場所が混ざっている。

家族の音や気配が近すぎる。

こういうことです。

間取りが悪い、というより、暮らし方と合わなくなっている場合があるわけです。

家族構成が変わった。

こどもが成長した。

在宅で仕事をする時間が増えた。

物が増えた。

生活のリズムが変わった。

そうなると、昔は気にならなかった間取りが、少しずつ負担になってくることがあります。

収納が足りないと、家の中に「考えること」が増えてしまう

収納も、家の中での疲れに大きく関係します。

収納が足りないと、物が外に溢れます。

物が外に出ると、視界に入ります。

視界に入ると、頭の中で小さな判断がどんどん増えます。

「片付けないと」

「これはどこに置こう」

「また出ている」

「これ、邪魔だな」

こういう小さな思考が、家の中でずっと起こるわけです。

正直、これだけでも相当疲れます。

収納というと、物をしまう場所だと思われがちです。

もちろん、それはそうです。

けれども、中川は収納というのは、頭を休ませるための場所だな、と思っています。

必要な物が、必要な場所に戻る。

使う場所の近くに、戻せる場所がある。

見なくて良い物が、ちゃんと見えない場所に収まる。

これだけで、家の中での疲れ方は変わります。

逆に、収納が暮らしに合っていないと、物を減らしてもまた溢れてきます。

物の量だけではなく、置き場所と暮らし方が合っているか。

まずはそこから整理してみても良いでしょう。

空気が重い家は、体も気持ちも疲れやすい

今回のタイトルにも入れているのですが、「空気」も大切です。

空気は目に見えません。

でも、家の中の疲れにはかなり関係します。

マンション暮らしでは、湿気がこもりやすいことがあります。

においが残ることもあります。

部屋干しのにおいが気になることもあります。

窓を開けたいけれど、外の音や暑さ寒さが気になる。

換気したいけれど、思ったように空気が抜けない。

こういうことが多々あります。

また、内装材のにおいが気になる方もいるでしょう。

ビニールクロスや新建材のにおいが苦手、という方も実際におられます。

もちろん、すべての家で同じように起こるわけではありません。

ただ、空気の重さやにおいは、毎日暮らす中でじわじわ効いてきます。

「なんとなく家の中が疲れる」

という感覚の中には、この空気の問題が入っていることもあると思います。

京都市で住まいづくりを手掛ける「あまねこう」では、自然素材や無添加住宅の考え方も大切にしています。

ただし、自然素材を使えば何でも解決する、という話ではありません。

換気、湿気、素材、暮らし方。

これらを合わせて考えることが大切です。

光や音も、家の中が疲れる原因になります

家の中の疲れは、目や耳からも入ってきます。

照明が明るすぎる。

白い光ばかりで休まりにくい。

西日が強くて夕方に暑い。

外の音が気になる。

家族の生活音が近い。

テレビや家電の音がずっとある。

こういうことも、家の中で疲れる原因になります。

人は、静かな場所にいるだけで休まるわけではありません。

逆に、音がまったくないと落ち着かない方もいます。

ですから音をゼロにすれば良いという話ではないんですね。

大切なのは、音や光が近すぎないこと。

休みたい場所に、休める明るさや音の距離があることです。

マンションの場合、窓の向きや階数、周辺環境によっても変わります。

南向きだから良い。

高層階だから良い。

そう単純には言えません。住んでいる人の暮らし方に合っているかどうか。

そこを見る必要があります。

家の中に「何もしない場所」がないと疲れやすい

家の中に、何もしない場所はあるでしょうか。

これ、変な質問に聞こえるかもしれません。けれど、けっこう大事な話です。

リビングは家事とこどもの物。

ダイニングは書類と仕事道具。

寝室は荷物置き場。

和室や個室も物置きになっている。

こうなると、家の中の場所が全部、何かに使われている状態になります。

休むための場所がないわけです。

ソファがあっても、そこに洗濯物が置かれている。

ベッドがあっても、横に荷物が積まれている。

テーブルがあっても、常に何かが乗っている。

これでは、家にいても気持ちが休まりません。

広い場所が必要ということではありません。ほんの少しで良いと思います。

「ここでは何もしなくて良い」

「ここではゆっくり座っていていい」

「ここでは何も考えなくて良い」

そう思える場所が、家の中にあると良いかもしれません。

マンション暮らしの疲れは、リノベーションで見直せることもあります

ここまで、なんとなく家の中が疲れる、という「なんとなく」を分解して説明してきました。

そしてその原因が、間取り、収納、空気、光、音、暮らしの動線にあるなら、マンションリノベーションで見直せることがありそうです。

たとえば、間取りを整理する。

収納計画を見直す。

家事動線を整える。

内窓で暑さ寒さをやわらげる。

換気や空気の流れを考える。

照明計画を見直す。

自然素材を取り入れる。

LDKと個室の使い方を変える。

家族それぞれの居場所をつくる。

たくさん解決策がありそうです。

しかし、マンションには制約があります。管理規約もあります。

構造上、動かせない壁もあります。

水まわりを大きく移動できない場合もあります。

ですから、何でも自由にできるわけではありません。

ただ、制約がある中でも、暮らしの疲れを減らす工夫はあります。

見た目をきれいにするだけのリフォームではなく、家の中の疲れを減らすリノベーション。

これは、これからのマンション暮らしでのポイントになっていくと思います。

まとめ|なんとなく家の中が疲れるなら、間取り・収納・空気を見直してみる

最後にまとめます。

なんとなく家の中が疲れる。

その理由は、ひとつではありません。

間取り。

収納。

空気。

光。

音。

家族との距離。

物の置き場。

いろいろな小さな負担が重なっていることがあります。

大きな不満ではないからこそ、見落とされやすいです。

でも、毎日の暮らしの中では、その小さな違和感が積み重なります。

まずは、どこにいると疲れるのか。

何が目に入ると気になるのか。

どの時間帯にしんどいのか。

空気やにおいに不快感がないか。

休める場所があるか。

そこを見てみることが大切です。

マンション暮らしは、広さや間取りに制約があります。

ですが、その中でも整えられることはあります。

家の中がなんとなく疲れると感じるなら、気持ちの問題だけで終わらせず、住まいのつくりから見直してみる。

そこから、毎日の心地よさを考えるきっかけになると思います。

毎日が心地いい、には理由があります。みなさまの住まいづくりがうまくいきますように。

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あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士

中川 高士(あまねこう代表)

大手ハウスメーカーから地域ビルダー、小規模工務店まで30年以上の建築経験を持つ。

営業から現場管理まで一貫して携わり、現在は京都で自然素材を活かした住まいづくりを提案。

10年後に「この家でよかった」
と思える暮らしが増えることで、地域が豊かになることを目指す。

【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員

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