「生け捕り」ってどういう意味?|建築用語です

古いガス器具用のプレート
リノベ後の壁の色に合わせアイアン塗装

「これをこのままもう一度使えませんか?」

リフォームやリノベーションで、お客様からよく聞く言葉です。

ところで、住まいづくりをスタートすると、今まで知らなかった言葉や用語を耳にすることがあると思います。

今回は、その中でも「生け捕り(いけどり)」という建築用語をご紹介いたします。

生け捕りとは既存の建材を再利用すること

今回ご紹介する用語は「生け捕り(いけどり)」です。

少し物騒な響きですが、建築における生け捕りとは、

既存の材料や設備を丁寧に取り外し、保管して再利用すること

を意味します。

今回の工事では、既存テナントに残っていたドア数台を生け捕りしました。

説明を聞くと「なんだ、そんなことか」と思うかもしれませんが、リフォームやリノベーションの現場ではよく使われる言葉です。

テナント工事での生け捕り

画像はテナント・店舗の工事前のものです。

以前のテナントがどのような業種なのか想像もつかないくらい普通ですね。

今回はこの画像にあるドアに注目です。ご紹介する用語は「生け捕り(いけどり)」です。

なぜ生け捕りをするのでしょうか

リフォームやリノベーションでは、

  • 同じ物がすでに手に入らない
  • 新しく製作すると高額になる
  • 思い入れのある建材を残したい

といった理由から、生け捕りを行うことがあります。

もちろん、丁寧に取り外すためには手間がかかります。

そのため費用は発生しますが、新たに用意するより安く済むこともあります。

今回は電子錠付きドアを再利用

ドアの「生け捕り」の様子

今回の現場では、テナントビルの構造上、誰でも入室できるような状態になっていました。

そこで、

「このドアについている電子錠を再利用したい」

というご要望をいただきました。

職人さん3人がかりで取り外しを行い、合計3台のドアを生け捕りすることになりました。

丁寧な作業に感謝です。

生け捕りは簡単そうで難しい工事

実はドアの生け捕りは、かなり難しい作業です。

こういったドアは接着剤などを使って施工されていることも多く、枠ごときれいに取り外せない場合があります。

そのため、お見積もりの際には

「生け捕りできない可能性があります」

という説明をさせていただいています。

今回のお施主様も、

「取り外せないなら諦めるよ」

とおっしゃっていました。

プロの技術に助けられました

現場では想像以上に苦戦していました。

途中で

「お施主様には説明するから諦めようか」

と職人さんに声をかけたほどです。

すると、

「いや、絶対に取ります!もう取れます!」

と力強い返事。

やはりプロですね。

無事に取り外すことができました。

解体工事こそ業者選びが大切

余談ですが、解体工事は予算を抑えたいと思われる方が多い工事です。

しかし、

予算だけで判断すると後悔することもあります。

解体工事には、

ただ壊す技術だけではなく、

残すための技術も必要だからです。

業者選びは慎重に行いたいところですね。

まとめ|生け捕り|建築用語について

いかがでしたでしょうか。

今回は「生け捕り」という建築用語をご紹介しました。

住まいづくりを始めると、普段聞き慣れない言葉に出会うことがあります。

こうした建築用語を知ることで、打ち合わせや現場での会話も理解しやすくなります。

わざわざ勉強する必要はありませんが、知っていると住まいづくりが少し楽しくなるかもしれません。

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この記事を書いた人

中川 高士

中川 高士(あまねこう代表)

大手ハウスメーカーから地域ビルダー、小規模工務店まで30年以上の建築経験を持つ。

営業から現場管理まで一貫して携わり、現在は京都で自然素材を活かした住まいづくりを提案。

10年後に「この家でよかった」
と思える暮らしが増えることで、地域が豊かになることを目指す。

【保有資格・公的な役職】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産評価審査委員会委員

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