梁があり、自然素材で仕上げられた木造住宅のリビング

「陽当たりがよさそう!」

土地を見たり、間取りを見た際にそう感じる方は多いと思います。
そもそも陽当たりが住まいづくりの中で優先順位が高いのではないでしょうか。

ところで、皆さんは何を根拠に「陽当たりが良い」と思うのでしょうか。

家を建てるとき、「この土地は陽当たりが良さそう」と感じても、それだけで判断するのはちょっと危険です。

南側に建物があれば、時間によって庭やリビングが日影になることがあります。
反対に、周囲に建物があっても、欲しい時間帯にはしっかり日が入る土地もあります。

そこで役立てて欲しいのが「時刻日影図(じこくにちえいず)」です。

時刻日影図とは、建物によってできる影が、何時に、どこまで伸びるのかを図面上に表したものです。

家づくりでは、間取りを考える前に土地の日当たりを知るための一つの方法として使えます。

みなさんこんにちは。京都市で住まいづくりを手掛ける「あまねこう」です。

今回は家づくりで参考になる時刻日影図に関するお話を紹介いたします。

時刻日影図とは「時間ごとの建物の影」を表した図

時刻日影図のイメージ
時刻日影図のイメージ

太陽は東から昇り、西へ移動します。
(当たり前の話で申し訳ありません)

そのため、建物によってできる影も一日中同じ場所にはありません。

例えば、

午前8時には西側へ長く影が伸びる。
正午ごろには建物の北側へ影が寄る。
午後3時には東側へ影が伸びる。

というように、時間によって影の方向や長さが変わります。

時刻日影図では、それぞれの時間にできる影を敷地図へ重ねることで、時間ごとの日影の動きを確認できます。

建築基準法の日影規制では、冬至日の午前8時から午後4時までに建物がつくる日影などを基準として規制が行われています。

京都市でも、用途地域や建物の高さなどに応じて日影規制が定められています。

家づくりで時刻日影図を見る意味

陽当たりの良いリビング

時刻日影図を見る目的は、単に「陽当たりが良い・悪い」を判断することではありません。

自分たちが暮らす時間に、どこへ日が入るかを見ることです。

例えば、

  • 朝、ダイニングに日を入れたい
  • 昼間のリビングを明るくしたい
  • 洗濯物を干す場所に日が当たるか知りたい
  • 庭やウッドデッキの日当たりを確認したい
  • 隣家の影がどこまで入ってくるか知りたい

といったことを考えるときに役立ちます。

同じ土地でも、午前中と午後では陽当たりがまったく違うことがあります。

「南向きだから大丈夫」と方角だけで判断するのではなく、建物の高さや周囲の建物も含めて考えることが大切です。

間取りを描く前に時刻日影図を確認する

私たちが家づくりで大切にしているのは、いきなり間取りを描かないことです。

先に、

土地の方角
周囲の建物
建物の高さ
道路の位置
太陽の動き
時間ごとの日影

などなどが確認事項です。

例えば、
「南側だからリビングをここに」と考えても、冬の午後には隣の建物の影に入ってしまうかもしれません。

逆に、一見条件が良くなさそうな土地でも、建物の配置や窓の位置を工夫すれば、必要な時間に日差しを取り込めることがあります。

土地を調べてから間取りを考える。

時刻日影図は、そのための判断材料の一つです。

時刻日影図と等時間日影図の違い

等時間日影図の参考図

日影図には「等時間日影図」というものもあります。

時刻日影図が、

「何時に、どこが影になるか」

を見る図なのに対して、等時間日影図は、

「その場所が合計で何時間、影になるか」

を確認するための図です。

似ていますが、見る目的が違います。

暮らしの中で

「朝の日差しが欲しい」
「午後まで庭に日が当たってほしい」と考えるなら、

時間ごとの変化が分かる時刻日影図が役立ちます。

一方、建築基準法の日影規制では、一定の範囲を何時間以上日影にしてはいけないかという基準も設けられています。京都市でも用途地域や指定容積率によって制限時間が異なります。

まとめ|陽当たりは方角だけでは分からない

時刻日影図とは、建物によってできる影を時間ごとに表した図です。

家づくりでは、

「南向きかどうか」だけではなく、「何時に、どこへ日が入るのか」まで確認することが大切です。

特に住宅が建ち並ぶ京都市内では、隣家との距離や建物の高さによって日当たりは変わります。

間取りを描く前に土地を調べ、時刻日影図などを使って太陽と影の動きを確認する。

そのうえで、リビングや窓、庭の位置を考えることが、住んでからの「思っていたより暗かった」を減らすことにつながると思います。

京都市で家を建てるなら
地元の工務店へ

京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。

たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。

そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。

土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。

この記事を書いた人

中川 高士

中川 高士(あまねこう代表)

大手ハウスメーカーから地域ビルダー、小規模工務店まで30年以上の建築経験を持つ。

営業から現場管理まで一貫して携わり、現在は京都で自然素材を活かした住まいづくりを提案。

10年後に「この家でよかった」
と思える暮らしが増えることで、地域が豊かになることを目指す。

【保有資格・公的な役職】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産評価審査委員会委員

保有資格と住まいづくりへの活かし方を見る →

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