
「なにか臭い気がする…」
室内犬と暮らしていると、「においがしているかも」と気になることがありませんか。
ハッキリ言えば「臭いな」ということです。
毎日一緒にいると自分では慣れてしまっているので、帰宅直後や来客前に気づいて不安になる方もいるかもしれません。
結論からいうと、
室内犬の臭い対策は、消臭剤でごまかすことよりも、においの発生源を分けて考え、換気しやすく掃除しやすい家に整えることが大切です。
何やら難しい言い方をしてしまいました。
要するに、犬のトイレ臭、体臭、布製品へのにおい移りは、空気がこもると残りやすくなるわけです。
厚生労働省の室内空気対策でも、外気汚染など特殊な場合を除けば、もっとも有効で基本的な汚染物質低減策は換気だとされています。
固い話はさておき、
あまねこうの中川が、柴犬と暮らす愛犬家住宅コーディネーターの視点から、室内犬と暮らす家の臭い対策や、換気・間取りを含めた住まいづくりの考え方をわかりやすく解説します。
犬を飼っている家が臭いのは、犬そのものだけが原因ではありません
犬のいる家のにおいは、実は、犬の体臭だけで決まるわけではありません。
実際には、トイレ、寝床、ラグやソファなどの布製品、湿気、空気の流れの悪さが重なって、部屋全体のにおいになっていることが多いんです。
環境省の住宅密集地での犬猫飼養ガイドラインでも、
集合住宅を含む住環境では、ふん尿の適正処理や快適な居住環境の維持が重要だとされています。
犬のトイレ臭が部屋に残りやすい
室内犬のにおいでまず気になりやすいのが、トイレのにおいです。
排泄直後だけでなく、ペットシーツ、トイレトレー、周辺の床に残るにおいが少しずつ部屋に広がっていきます。
シーツを替えていても、床や壁際ににおいが残っていると、「犬のトイレ臭が部屋に残る」状態になるわけです。
環境省のガイドラインでも、ふん尿の適正処理は周囲とのトラブル防止や快適な住環境維持の基本とされています。
布製品ににおいがしみ込んでいることも多い

犬の寝床、ソファ、クッション、ラグ、カーテンなどの布製品は、においを抱え込みやすい場所です。
見た目にはきれいでも、体臭やトイレ周辺のにおいが移っていることがあります。すると、掃除をしても「なんとなく部屋が臭い」と感じやすくなります。
中川は柴犬を室内で飼っていますが、一番匂いが残るのが床の滑り止め用のマットとクッションです。
換気不足でにおいがこもっていることもある
ところで、犬のいる家で意外と大きいのが、換気不足です。
どれだけ掃除をしても、空気が動かなければにおいは抜けにくいのです。これは愛犬の匂いだけの話ではありません。
厚生労働省の資料でも、最も基本的で有効な対策は換気だとされ、高気密住宅では換気システムの運転や窓開けを積極的に行う必要があると説明されています。
室内犬の臭い対策は「においの元」を分けて考えると進めやすいです
室内犬の臭い対策で大切なのは、何となく消臭することではなく、どこが臭っているのかを分けることです。
トイレなのか、体臭なのか、布製品なのか、換気不足なのかで、対策は変わります。
トイレは「すぐ処理」と「残さない掃除」が基本です
犬のトイレ臭対策では、排泄後の処理をできるだけ早くすることが基本です。
そのうえで、トイレトレーや床まわりをこまめに拭いて、においを残さないことが大切です。ペットシーツだけ替えても、下や周辺に臭いが残っていると部屋の空気は変わりにくいです。
余談ですが、ほとんどの柴犬は室内で排泄をしません。
そういう意味では我が家は排泄の匂いは皆無です。ただし、朝晩の散歩と排泄の処理は必須です。
洗えるものは洗い、抱え込む素材を減らします
臭いが気になるなら、まず犬がよく触れる布製品を見直すのが良いと思います。
洗えるカバーにする、厚手のラグを減らす、寝床を洗いやすい素材に変えるだけでもかなり違います。
家づくりでの対応は、布を増やしすぎず、掃除しやすい素材を選ぶと日常管理がかなり楽になります。
愛犬の滑り止め機能のあるフローリングは、埃や犬の毛などは掃除がしにくいことがあります。選択の際はしっかり確認してください。
芳香剤より、まず空気を入れ替えるほうが効果的です
犬を飼っている家が臭いと感じて、芳香剤や強い消臭剤を使うご家庭も多くあります。
しかし、犬のトイレ臭に香りを重ねると、かえって空気が重く感じることがあります。
においを足して隠すより、まず空気を入れ替えるほうが根本対策になりやすいです。まず換気に意識を持ってみてください。
犬のいる家は「換気しやすい家」にすると臭い対策がしやすくなります

臭い対策は掃除だけで完結しません。換気しやすい家かどうかで、においの残り方はかなり変わります。
においを消すのではなく、ためないことが大切です
早い話、犬のいる家では、体臭、トイレ臭、湿気などが少しずつ空気に混ざります。
これがこもることで、犬を飼っている家特有のにおいとして感じやすくなるわけです。ですから、対策の中心は「消す」より「ためない」に置いたほうがうまくいきやすいです。
空気の通り道をつくると、部屋の臭いは変わりやすいです
窓を開けても風が抜けない間取りでは、換気しているつもりでもにおいが残りやすいです。
犬のトイレを空気がまったく動かない場所に置かない、家具で風の通り道をふさがない、必要に応じてサーキュレーターを使うだけでも違います。
家づくりで対応するなら、換気しやすい配置と、臭いがこもりにくいトイレスペースを考えておくと後が楽です。
家づくりで対応するなら、「犬のにおいが残りにくい家」を目指したいです

これから住まいを考える方や、リフォーム・リノベを考えている方なら、犬と暮らす前提で家づくりを考える価値があります。
トイレの場所は「落ち着ける」だけでなく「換気しやすい」で考える
まず、犬のトイレは犬が安心できる場所であることが大切です。
ただし、閉じた場所だとにおいがこもりやすいのも事実です。
逆にリビングの真ん中だと人も気になりやすいです。
そんなわけで、これから家づくりをする方は、空気が動きやすく、掃除もしやすく、家族の動線ともぶつかりにくい場所を考えましょう。
掃除しやすい床と収納の近さが役立ちます
犬のいる家では、トイレまわりや食事スペースの床をさっと拭けることが大切です。
掃除道具や替えシーツを近くに置けるだけでも、対応が早くなります。臭い対策は特別な方法より、すぐ片づけられる家のほうが続きやすいです。
布製品を減らしすぎず、管理しやすくするのが現実的です
矛盾していますが、犬との暮らしで布をゼロにもできません。
ですから、洗いやすい、取り替えやすい、においが残りにくいものを選ぶ考え方が現実的です。家づくりで対応するなら、素材選びも臭い対策の一部になります。
まとめ

犬を飼っている家が臭いと感じるとき、原因は犬そのものだけではありません。
トイレ、布製品、湿気、換気不足が重なって、部屋全体のにおいになりやすいです。
環境省の資料でも、集合住宅を含む住環境では、ふん尿の適正処理や快適な居住環境の維持が重視されています。厚生労働省の資料でも、換気は基本的で有効な対策とされています。
では整理します。
- 犬のトイレ臭は、早めの処理と残さない掃除が大切
- 布製品にしみ込むにおいを見落とさない
- 芳香剤で隠すより、まず換気する
- 犬のいる家では、においをためない空気の流れが大切
- 家づくりでは、換気しやすさと掃除しやすさを意識すると対策しやすい
犬との暮らしは、においゼロを目指すより、気持ちよく過ごせる空気を整えることが大切です。トイレ、布製品、換気、この3つから見直すと変わりやすいです。
また、愛犬との暮らしについて、さまざまな記事でポイントを整理しています。
愛犬家住宅にご興味のある方はぜひご参照ください。
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この記事を書いた人

中川 高士
中川 高士(あまねこう代表)
大手ハウスメーカーから地域ビルダー、小規模工務店まで30年以上の建築経験を持つ。
営業から現場管理まで一貫して携わり、現在は京都で自然素材を活かした住まいづくりを提案。
10年後に「この家でよかった」
と思える暮らしが増えることで、地域が豊かになることを目指す。
【保有資格・公的な役職】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産評価審査委員会委員
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