
マンションリノベーションで間取り変更をすると、既存の壁を撤去したあとに、新しい間仕切り壁をつくることがあります。その壁の骨組みに使われる材料のひとつが「間柱」です。
マンションの木下地では、27×40mmの細い間柱が使われる例があり、27×60mmなど少し幅のある材料を選ぶこともあります。
また、材料には寸法が安定しやすいLVLのほか、赤松などの無垢材を使う方法もあります。
みなさんこんにちは。京都市でマンションリノベーションを手掛ける「あまねこう」です。
この記事では、マンションリノベーションで使う間柱の役割と、27×40・27×60の違い、LVLと赤松無垢材をわかりやすく解説します。
- 1. マンションリノベーションの「間柱」とは?
- 1.1. マンションの間柱は建物を支える柱とは役割が違う
- 1.2. 27×40は「マンション間柱」として実際に流通している
- 1.3. 間柱の中には電気配線や補強材も入る
- 2. 27×40と27×60の間柱は何が違う?
- 2.1. 27×40は薄い間仕切り壁をつくりやすい
- 2.2. 27×60なら壁内部のスペースを確保しやすい
- 2.3. 27×40と27×60は用途で選ぶ
- 3. LVLと赤松の無垢材、マンション間柱にはどちらがよい?
- 3.1. LVLは薄い木を積層してつくる木質材料
- 3.2. 赤松無垢材は一本の木からつくる
- 3.3. 「自然素材だから赤松」「精度ならLVL」と単純には決めない
- 4. まとめ
マンションリノベーションの「間柱」とは?

間柱とは、壁の仕上げ材を支えるために入れる細い下地材です。
マンションの間取り変更では、部屋を分けたり収納を新しくつくったりするために、木材や軽量鉄骨(LGS)で新しい間仕切り壁を造ります。
木下地の場合は、間柱を縦方向に組み、その両側へ石膏ボードなどを張って壁をつくります。
マンションの間柱は建物を支える柱とは役割が違う
RC造などのマンションでリノベーションするときに新設する間仕切り壁は、一般的には建物全体を支える柱や梁とは役割が異なります。
参考ですが国土交通省も、間仕切り壁を「部屋と部屋等を区切るために設置される内壁」と定義しています。
そのため、間柱は「細いから構造的に弱い」という単純な話ではありません。
マンションの木下地では、石膏ボードを固定し、まっすぐな壁面をつくるための下地として使われます。
実際のマンションリノベーションでも、27×40mmの角材を間仕切り壁の下地として使用する施工例がたくさんあります。
ただし、マンションによって構造は異なります。
既存のコンクリート壁や梁、共用部分など、撤去・変更できない部分もあるため、間取り変更では事前の現地調査と管理規約の確認が必要です。
27×40は「マンション間柱」として実際に流通している
マンションリノベーションの現場では、27×40mm程度のLVLが木下地として使われることが多くあります。
ただし、27×40mmが全国共通で唯一のマンション間柱規格という意味ではありません。
全国LVL協会が紹介する造作用LVLにも、集合住宅用間柱として複数の寸法があります。メーカーや地域、施工方法によって使われるサイズは変わるので絶対条件ではありません。
間柱の中には電気配線や補強材も入る
間仕切り壁は、単に部屋を分けるだけではありません。
壁の内部には、コンセントやスイッチへつながる電気配線を通したり、棚やテレビを取り付けるための補強材を入れたりすることがあります。
石膏ボードだけでは重量物をしっかり固定しにくいため、壁掛けテレビや棚を設置する予定がある場合は、下地工事の段階で合板などの下地補強を入れておく方法があります。
間柱ベニヤなどを貼り、将来の家具固定に備えるわけです。
だからこそ、間柱は「見えなくなる木材」ですが、完成後の暮らしにも関係する部分です。
27×40と27×60の間柱は何が違う?

マンションリノベーション
27×40と27×60では、数字が少し違うだけに見えますが大きく違います。
しかし、間柱の奥行きが変われば、つくれる壁の厚さや、壁内部に確保できるスペースも変わります。そのため、「太いほうがよい」と決めるのではなく、その壁に何を求めるかで使い分けるのが良いと思います。
27×40は薄い間仕切り壁をつくりやすい
27×40mmの間柱は、マンション用の木下地として流通している比較的コンパクトな材料です。
マンションでは、限られた床面積の中で間取りを考えるため、壁を必要以上に厚くすると、その分だけ室内の有効寸法が小さくなります。
たとえば、
- ウォークインクローゼット
- 廊下
- 洗面室
- 子ども部屋
- 収納内部
など、数センチの違いが使いやすさに影響する場所では、薄い壁をつくれることに大きな意味があります。
ただし、壁の最終的な厚さは間柱だけでは決まりません。石膏ボードの厚さ、仕上げ材などによって変わります。
27×60なら壁内部のスペースを確保しやすい
LVLには27×60mmなど、27×40mmより幅のある製品も流通しています。
壁内部に余裕を持たせたい場合には、こうしたサイズを選ぶと良いでしょう。
たとえば、壁の中へ設備や補強を入れたい場合や、施工上もう少し奥行きが必要な場合です。
27×40と27×60は用途で選ぶ
間柱のサイズを単純に比較すると、次のように整理できます。
| 比較 | 27mm×40mm | 27mm×60mm |
|---|---|---|
| 特徴 | コンパクトな木下地をつくりやすい | 壁内部の奥行きを確保しやすい |
| マンションでの流通 | マンション間柱として流通 | マンション間柱として流通 |
| 向いている考え方 | 壁厚を抑えたい間仕切り | 壁内スペースを確保したい場所 |
| 配線・補強 | 内容によって対応 | 施工スペースを確保しやすい |
| 完成壁厚 | ボード・下地構成による | 27×40より分厚くなる |
| 選び方 | 室内寸法とのバランス | 設備・補強・壁構成とのバランス |
大切なのは、間柱単体で決めないことです。
「この壁をできるだけ薄くしたいのか」
「中に何を入れるのか」
「何を壁に取り付けるのか」など逆算して選ぶと良いと思います。

左は胴縁15*40mm
LVLと赤松の無垢材、マンション間柱にはどちらがよい?
木下地をつくる材料には、LVLを使う場合もあれば、赤松などの無垢材を使う場合もあります。
どちらも木を原料としていますが、つくられ方が大きく異なります。
LVLは薄い木を積層してつくる木質材料
LVLとは「Laminated Veneer Lumber」の略で、日本語では単板積層材と呼ばれます。
丸太を薄い単板に加工し、基本的に木の繊維方向をそろえて積層・接着してつくる木質材料です。
全国LVL協会は、LVLについて寸法安定性や精度が高く、材質のばらつきを抑えやすいことを特徴として挙げています。
造作用LVLは、住宅の間柱や野縁などにも使用されています。
マンションリノベーションでは、まっすぐな壁下地をつくる必要があるため、寸法が安定した材料を使いやすいことはメリットです。
一方、LVLは単板を接着して製造する材料です。「無垢材をできるだけ使いたい」という家づくりでは、その点では採用しにくいわけです。
赤松無垢材は一本の木からつくる
赤松の無垢材は、薄い単板を積層したLVLとは違い、一本の木から製材した材料です。
建築用の赤松材は、野縁や胴縁などの下地材として流通しています。
木材販売会社でも、乾燥した赤松材の30×40mmなどの材料が取り扱われています。
ただし、LVLのように「マンション間柱27×40mm」という寸法で常に流通しているとは限りません。地域や仕入れ先によっては用意できる樹種・サイズは異なります。
また、無垢材には木目や節など一本ごとの違いがあります。乾燥状態や材料選定も重要です。
「自然素材だから赤松」「精度ならLVL」と単純には決めない
LVLと赤松無垢材には、それぞれ特徴があります。
| 比較項目 | LVL | 赤松無垢材 |
|---|---|---|
| つくり方 | 薄い単板を積層・接着 | 一本の木から製材 |
| 寸法安定性 | 高く、ばらつきを抑えやすい | 木の状態や乾燥によって差が出る |
| 直線性 | 長くまっすぐな材料をつくりやすい | 一本ごとの個体差がある |
| 接着剤 | 積層用接着剤を使用する | 積層接着剤は使用しない |
| 寸法 | 27×40、27×60など流通例あり | 流通サイズは仕入れ先による |
| 向いている考え方 | 精度や施工性を重視 | 無垢材を使うことを重視 |
全国LVL協会によると、LVLは単板を乾燥して積層することで、含水率や材質のばらつきを抑え、寸法安定性を高めています。
その一方で、自然素材を中心に家づくりを考える場合、「完成後に見えない間柱までどのような材料を使うのか」を確認することにも意味があります。
どちらが絶対に優れているという話ではないので知っておくと判断しやすいと思います。
精度、施工方法、室内寸法、使用材料への考え方を含めて選ぶことが大切です。
まとめ


いかがでしょうか。
マンションリノベーションなどで新しい間仕切り壁の下地として使う材料が間柱です。
- 間柱は、間仕切り壁の石膏ボードなどを支える下地材
- マンションでは27×40mmのLVLが使われる事例が多い
- 27×60mmなど、より幅のある材料も流通している(27×90など)
- 壁を薄くしたい場合は27×40が向いている
- 壁内に必要なスペースによっては27×60などを検討する
- LVLは単板を積層・接着した、寸法安定性の高い木質材料
- 赤松無垢材は一本の木から製材され、積層接着剤を使わない
- 最適な間柱は、壁厚・設備・補強・仕上げまで含めて決める
マンションリノベーションでは、間取り図に描かれる部屋の広さだけでなく、その部屋をつくる「壁の厚さ」も有効寸法に影響します。
27×40にするのか、27×60にするのか。LVLにするのか、赤松などの無垢材にするのか。
普段は見えなくなる部分だからこそ、間取り変更の際には「この壁は何で、どのくらいの厚さでつくるのか」まで確認してみると良いと思います。
胴縁(どうぶち)という材料については別の記事で詳しく書いています。下地材を知っておくと住まいづくりが楽しくなります。
→『胴縁とは?住宅の壁や天井に使う下地材の役割をわかりやすく解説』
京都市で家を建てるなら
地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士
中川 高士(あまねこう代表)
大手ハウスメーカーから地域ビルダー、小規模工務店まで30年以上の建築経験を持つ。
営業から現場管理まで一貫して携わり、現在は京都で自然素材を活かした住まいづくりを提案。
10年後に「この家でよかった」
と思える暮らしが増えることで、地域が豊かになることを目指す。
【保有資格・公的な役職】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産評価審査委員会委員
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