建築の見積書。大明細のページ。

家づくりやリフォームの見積書を見ると、

「仮設工事 一式」
「電気工事 一式」
「廃材処分費 一式」

といった表記を目にすることがあります。

「一式って、結局どこまで入っているの?」
「細かい内訳がないけど大丈夫?」

と思う方もいるでしょう。

結論からいうと、「一式」と書いてあること自体が問題なのではありません。

複数の材料や作業をまとめたり、細かく数量化しにくい工事を一つの金額で表したりするときに使われます。

大切なのは、「一式」という文字ではなく、その中に何が含まれているのかを見ることです。

みなさんこんにちは。京都市で住まいづくりを手掛ける「あまねこう」です。
今回は、建築、特に住居の見積書に関する豆知識を解説いたします。

住宅の見積書にある「一式」とは?

「一式」とは、複数の材料や作業をまとめて、一つの工事項目として金額を表す方法です。

例えば、

  • 給排水接続工事 一式
  • 養生費 一式
  • 廃材処分費 一式
  • 諸経費 一式

などがあります。

住宅工事では、すべての作業を「1個」「1m」「1㎡」のように細かく数量化できるとは限りません。

細かな部材や作業がたくさん含まれる場合には、まとめて「一式」とした方が分かりやすいこともあります。

なぜ住宅工事では「一式」で見積もるの?

一式表記が使われる理由はいくつかあります。

例えば、設備を取り付ける工事では、本体だけでなく、接続部材やビス、配管、細かな加工など、さまざまな作業が含まれます。

それらをすべて一つずつ記載すると、かえって見積書が分かりにくくなることもあります。

また、

  • 養生
  • 廃材処分
  • 運搬
  • 清掃
  • 現場管理

など、単純に数量だけでは表しにくい工事費用もあります。

つまり、「一式=適当に決めた金額」という意味ではありません。

工事内容をまとめて表現するために、一式という単位を使うということです。

「一式」と書いてあったら危ない見積書?

SNSなどでは「一式表記の見積書は要注意!」というような投稿も見受けられるのですが、一式表記があるからといって、それだけで悪い見積書とは実はいえません。

注意したいのは、

「何が含まれているのか分からない一式」なのです。

例えば、

「外壁工事 一式 150万円」

だけでは、どのくらいの面積を、どんな材料で、どこまで施工するのかが分かりません。

一方で、

「洗面室棚取付工事 一式」

と書かれていても、図面や仕様書で棚の大きさや取付位置が決まっていれば、工事内容は確認できます。

一式かどうかよりも、工事の範囲が分かるかどうかが重要です。

一式工事では「何が含まれているか」を確認する

施主側が見積書を見るとき、すべての材料単価まで細かく確認する必要はないと思います。

それより確認しておきたいのは、

この金額には、どこまでの工事が含まれているのか。

ということだと思います。

例えば、工事項目にもよりますが

  • 材料費
  • 施工費
  • 運搬費
  • 処分費
  • 養生費

などが含まれているのか。

あらかじめ工事範囲を確認しておけば、工事が始まってから「これは別途工事です」となる可能性も減らせます。

「一式」ばかりの見積書は比較しにくい

一式表記そのものは問題ありませんが、

「キッチン工事 一式」
「電気工事 一式」
「内装工事 一式」

というように、大きな工事項目まで一式だけになっていると、内容を比較しにくくなります。

同じ100万円でも、

どんな設備が含まれているのか。
どこまで施工するのか。
別途工事は何なのか。

こういうことにより、金額の意味が変わってきてしまいます。

住宅会社の見積もりを比較するときは、金額だけではなく、それぞれに含まれている工事内容を揃えて見ることが大切です。

住宅の標準仕様とオプションについては、関連記事「住宅の『標準仕様』と『オプション』とは?家づくりの価格を見るときの注意点」という記事で解説しています。

→『住宅の「標準仕様」と「オプション」とは?家づくりの価格を見るときの注意点

まとめ|「一式」の金額より中身を見る

明細の書かれた注文住宅の見積書
「あまねこう」での見積書
一式工事を分解した小明細ページ

住宅の見積書にある「一式」とは、複数の材料や作業をまとめて表したものです。

そのため、

「一式がある=怪しい見積書」ではありません。

ただし、金額の大きな項目まで一式表記だけで、何が含まれているのか分からない場合は確認した方がよいでしょう。

見積書を見るときに大切なのは、

「一式はいくら?」ではなく、「その一式には何が含まれている?」

という見方です。

住宅の見積書は、金額だけを見るのではなく、工事内容まで確認することで分かりやすくなります。

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この記事を書いた人

中川 高士

中川 高士(あまねこう代表)

大手ハウスメーカーから地域ビルダー、小規模工務店まで30年以上の建築経験を持つ。

営業から現場管理まで一貫して携わり、現在は京都で自然素材を活かした住まいづくりを提案。

10年後に「この家でよかった」
と思える暮らしが増えることで、地域が豊かになることを目指す。

【保有資格・公的な役職】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産評価審査委員会委員

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