古いものを活かす!というアイデアが湧く瞬間があります

 みなさんこんにちは。京都市西京区でリノベーションを手がける「あまねこう」の中川です。

 さて、戸建のリノベーション工事の最中に、我々がやりがいに感じる発見がいくつか存在します。その中の一つに「古いものを活かす」ということがあります。

 古いものを活かそう!と工事途中で思いつくこともあるのですが、今回は現地調査で見つけたある物を「どう活かすか」と考え、アイデアに結びつけたエピソードを紹介します。そのある物とは「梁丸太(はりまるた)」です。

▶︎間取りの打ち合わせ時にアイデアを提案

 画像だと分かりにくいのですが、現場調査の際に小屋裏収納に梁丸太があることにとても見染められました。これをめっちゃ活かしたい!と考え間取りを考案。お客様に提案したところ採用されました。

▶︎「魅せるインテリア」と「ロフトの間仕切り」という提案

 そのアイデアとは、2階の部屋のインテリアとして魅せること、そしてロフトの間仕切りにしよう!という2つです。当然ご予算も少し増えるので、内容と見積もりを整えて提案。採用していただきました!

 梁丸太は高さも位置も変えられません。この丸太を基準にロフトの屋根の高さなどを計算。正直、なかなか大変な作業でした。

▶︎完成したときの喜びはとても大きなものに

 照明器具も設置。この画像はロフトから下を覗いている様子です。壁、天井は漆喰(しっくい)で仕上げています。夜は照明の光が漆喰の表面の凸凹を捉え、とても素敵な雰囲気に。

 ロフトの様子。梁丸太がほぼセンターに。これをロフトの境界にしたんですね。例えば、奥はお兄ちゃんで手前が弟、みたいな感じ。こどもならテンション上がるぞ!と造りながら大変楽しかったことを思い出します。自分たちの「基地」になりますよね。

 築年数がおよそ80年の建物でした。御祖母さまから受け継いだという住まいを、リノベーションなら活かすことができる。建築という仕事の魅力の一つだと思います。耐震補強工事も行い、次世代へと繋がる素敵な仕事をさせていただきました。

 3世代目から果たして何世代まで続くのか。私たちもずっと見守っていこうと思います。

※注文住宅で、梁丸太を提案し採用いただいた事例も参考になると思います。「梁丸太を使う!木造住宅の醍醐味

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。2023年に独立。「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。