みなさんこんにちは。京都市で注文住宅を手掛ける「あまねこう」の中川です。

テレビで見た「平屋は安い」という話にツッコミたくなった件

ちょっとテレビを観ていて「ん?」と思う話があったので紹介させていただきます。

ところで中川はテレビをほとんど観ません。最近観ないのではなく、昔から観ないのです。

15年ほど前、約半年単身赴任していたことがあり、その時も「テレビを持っていこうかな」と悩んでいるうちに半年が終わってしまい、結局一度も持っていくことはありませんでした。

そんな中で、珍しくテレビを観ていたところ、「建築費の高騰」というテーマの番組が流れていました。

その中で出てきたのが、

平屋だと建築費が安くなる!

という内容。

思わず「なんでやねんっ!!!」とツッコミそうになりました。

平屋は安いのか?結論は「割高になりやすい」

こんな放送を見て、「平屋の方が安いなら平屋で家づくりしよう」と考えてしまう方が出てくるかもしれません。

そこで結論から書きます。

平屋は、条件によっては“割高になりやすい”のが事実です。

もちろん「絶対に高い」と言い切ることはできませんが、
同じ広さを求めるなら、基本的には平屋の方が高くなります。

延床30坪で考えると見えてくる違い

例えば、わかりやすく「延床30坪」の家で考えてみます。

これを平屋と2階建てで比較するとどうなるか。

基礎工事は平屋の方が大きくなる

同じ延床面積でも、平屋はすべてが1階に広がるため、

  • 平屋:基礎面積 30坪
  • 2階建て:基礎面積 約15坪

つまり、平屋の基礎は約2倍の面積になります。

屋根工事も同じく倍になる

屋根も同じです。

  • 平屋:屋根面積 30坪
  • 2階建て:屋根面積 約15坪

これも当然ですが、平屋の方が屋根面積は大きくなります。

断熱工事も面積に比例して増える

断熱も同様に、

  • 屋根(天井)断熱 → 約2倍
  • 床断熱 → 約2倍

となります。

壁については建物形状によるため一概には言えませんが、
少なくとも主要な部分は平屋の方がコストがかかりやすい構造です。

家の形でコストが変わるという話(余談)

少し余談です。

家の形によって、外壁面積は大きく変わります。

例えば、

・2×2の正方形 → 面積4、壁の合計は8
・1×4の長方形 → 面積4、壁の合計は10

同じ面積でも、形によって外壁の量が変わるわけです。

これも建築費に影響します。

減るコストは「階段」くらい

では平屋で何が減るのか。

一番わかりやすいのは階段です。

階段がなくなることで、約1坪程度は面積が減ります。
つまり厳密には、

  • 2階建て:延床30坪
  • 平屋:延床29坪

で比較するのが正しいと言えます。

ただ、それでもトータルで見ると平屋が安くなるケースは多くありません。

「平屋の方が安い」はミスリードになりやすい

ここまで見ていただくとわかる通り、

同条件で比較すれば、平屋の方が高くなる

これは比較的シンプルな話です。

ですから、「平屋の方が安い」というテレビの説明は、かなり不十分で、場合によっては誤解を招く内容です。

平屋と2階建てはそもそも“別物”

最後に大切なことを。

今回の話は「平屋がダメ」ということではありません。

実際には、

  • 平屋は動線がシンプル
  • 2階建ては敷地効率が良い

など、それぞれメリットがまったく違います。

つまり、

平屋と2階建ては“比較するものではない”

というのが正しい考え方です。

家づくりをスタートする前に知っておいてほしいこと

今回の日記が、

「平屋は安いから平屋にしよう」

と考えてしまった方に届けばいいなと思っています。

家づくりは、最初の方向性を間違えると大きくズレていきます。
だからこそ、正しい前提でスタートすることが大切です。

京都市で家を建てるなら地元の工務店へ

京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。

そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。

あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士

京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。

実家が工務店という環境で育ち、幼少期から建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、28年以上にわたり幅広い建築会社で経験を積む。
営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまでを担い、建築の全体像を深く理解するに至った。

2023年に独立し、現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。

【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員

「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを大切に、自然素材を活かした住まいづくりを提案している。

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