京都市西京区で住まいづくりを手がける「あまねこう」の中川です。以前、住まいづくりで購入する住宅設備機器のうちエアコンの注意ポイントを紹介しました。「わかりにくい」というお声があったので改めてエアコン購入の際の注意点を紹介します。

◼︎ほとんどの人が「能力(kw)」を見誤っている

 家電量販店では「何帖のお部屋ですか」と聞かれます。カタログに何帖用と記載されていますから当然です。しかしこの帖数は数十年前の基準で、新築や省エネのリノベーションを施工した住まいでは目安になりません。

◼︎どうしても余裕をみて購入してしまう心理がある

 そしてエアコン購入の際に「効かなかったら嫌」という意識があり、ついつい帖数よりも大きめのエアコンを買ってしまいます。家電屋さんも、電気屋さんですらそのように薦めてきます。対クレーム、売上額など販売側の心理もあるわけです。

◼︎カタログを見ればよくわかるエアコンの性能

 ではエアコンをどうやって選べば良いのか。
 画像を見てください。6、8、10、14帖用の抜粋です。「kw」と大きく書かれた数字も無視。その下の丸括弧の数字を比較します。

6帖用:0.6〜6.2kw
8帖用:0.6〜6.3kw
10帖用:0.6〜7.3kw
14帖用:0.6〜7.3kw

暖房の欄を参照すると

 6帖用「0.6~6.2」kw 
 8帖用「0.6~6.3」kw
10帖用「0.6~7.3」kw
14帖用「0.6~7.3」kw

このように記載されています。結論から書くと、6帖用と8帖用は一緒、10帖用と14帖用は一緒ですね。

 電気代は消費電力と1時間あたりの電気代の掛け算ですから、能力は一緒なのに、つい余裕をと思い買ってしまうとイニシャルもランニングコストも高くなってしまいます。

 先日エアコンを購入しました。お店でこの話をしても「本当に良いのですか!」と強烈に聞いてきます。自分が建築の仕事をしていることを明かすと、口篭ってらっしゃいました。

 実際には建物の省エネ性能を加味して計算すればより適切に選べるます。エアコン購入時の参考になれば幸いです。

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。2023年に独立。「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。

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