リノベーションは工務店も楽しい

リノベーション!
リフォームとは違う意味で、お客様もワクワクが止まらない工事だと思います。全く新しい暮らしに合わせたスタイルで家が生まれ変わるから当然です。

ところで、ワクワクするのはお客様だけではありません。

実は私たちプロも、リノベーションではワクワクすることが多いのです。どういうことでしょうか。解説いたします。

壁の厚みをどうするか

壁の厚み、気にしたことがありますか。

壁の厚みを生活の中で気にすることはまずありません。しかしリノベーション工事となると壁の厚みはとても重要です。

リフォームやリノベーションでは頭を悩ませることも多い問題です。こういったことを解決しようとする時の「ああでもない、こうでもない」がとても楽しいのです。

壁の厚み|リノベーションでの実例

昭和40年台、築50年以上のRCマンションでの実例です。

部屋に柱が立っています。

工事の都合上、この柱を残し施工をすることになりました。柱の幅は85〜86mmでした。この柱をプラスターボード(PB)でサンドウィッチにして壁を作ります。

この86mmというのが悩ましいのです。建材(木材)は30mm、60mm、90mmという単位で構成されています。どうしたものか。

壁の厚みを調整する|リノベーション

実際にこの現場ではどうしたか。

約86mmの柱に2.5mmのベニヤを貼り、壁の中の柱(間柱と言います)を約90mmにすることにしました。

ということは、現場では90mm幅の木材を発注すれば、この既存の柱と厚みが揃うわけです。

ドアの枠の幅も重要です|リノベーション

壁の厚みが決まればドアの枠の幅が決まります。ドアを発注できるわけです。90mmの下地に12.5mmnのPBを貼るので壁厚は120mm。

ドアの枠の幅は140mmで決定です。

新築は使用する柱の寸法が決まっているのでこういう悩みはほぼ必要ありません。リフォームやリノベーションならではの問題です。

設計時に厚みや枠幅などはある程度想定しています。しかしリフォームや一部の構造を残したリノベーションとなると、古い部分と新しい部分が混ざり合うので現場での確認は必須なのです。

解体して下地を確認してから作業、ということも多いのでリアルタイムにこのようなことを考えながら工事を進めていきます。難しいですが「楽しい」と感じるやりがいのある仕事です。

まとめ|リノベーションの醍醐味

いかがでしょうか。

リノベーションはお客様もワクワクしますが、私たち工事側にもワクワクが散りばめられています。上手くいった際にはとても気持ちいいんです。

想定していない問題が発生したりもしますが、それらを解決するのも我々工事側でしか体験できないこと。

問題なくお客様に引き渡し、暮らしていただけるように私たち住宅会社や職人さんがアイデアを出しています。そんな細かい部分をお客様自身の現場でぜひ発見して欲しいと思います。

京都市で家を建てるなら地元の工務店へ

京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。

そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。

あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。

実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。

2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。

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