京都市西京区で自然素材を使った住まいづくりを手がける「あまねこう」の中川です。マイホームの壁の仕上げ、悩む方も多いでしょう。まず種類。ビニールクロス、漆喰(しっくい)、珪藻土、その他まだまだあります。ところで、あまねこうでよく使う「漆喰」。何色だと思いますか。 ◼︎漆喰の色は白色なのか 漆喰の主原料は生石灰。白色の粉です。だから白い、という単純な話ではありません。原材料に水や自然由来の糊を混ぜて塗るわけなのですが、塗った後に何年もかけて空気中の二酸化炭素を吸収しながら硬化していきます。この際、漆喰は結晶化していきます。この結晶に光が乱反射し、一層白い輝きを放ちます。漆喰の白色は単純な白ではなく、この乱反射を含めた光なので、白いビニルクロスなどよりも白く感じるわけです。汚れが気になる、という方もいますが、漆喰は静電気を発生しないのでビニルクロスのように埃が付着することもないので安心です。 ◼︎顔料や染料を使えば着色できる? 漆喰に顔料を混ぜると着色できます。注意点は混ぜる顔料や量により綺麗に塗ることができなくなったりします。色付きの漆喰もありますので着色したい人にはそういう商品が良いかもしれません。但し、そういう商品は漆喰の良さがなくなっているケースがあるので、ビニルクロスなどの方が色は遊べそうですね。画像は打ち合わせで「祇園の飲み屋の雰囲気を」という要望に、墨汁で色をつけたケース。墨だと、少しまだらになっても風合いがありなんとも言えない落ち着いた感じでなります。墨汁は手軽ですが、混ぜる墨汁に動物性の油が入ってないものを選んでください。動物性の油は腐るので、臭いが出てしまいます。