壁がなんだか凸凹して見える…その原因は?

新築・リフォーム後の「壁が変」な違和感

「壁にうっすら線がある」「光の加減でボコボコに見える」

そんなお声を、新築やリフォームを終えたお客様からいただくことがあります。原因の多くは、仕上げに使われる「ビニールクロス」にあります。

日本の住宅で主流のビニールクロスとは?

ビニールクロスは、昭和の高度成長期から急速に普及した壁紙の一種です。安価で手軽に施工できることから、現在も新築・リフォーム問わず幅広く使用されています。


ビニールクロスが凸凹してしまう理由

下地となる石膏ボードの影響

壁や天井の下地には「石膏ボード」という建材が使われています。このボード同士の継ぎ目に「パテ」という材料を塗って平らにしますが、家は常に揺れているため、この継ぎ目が将来的に目立ってくるのです。

薄い素材だからこそ光で凸凹が目立つ

ビニールクロスは非常に薄いため、下地の凹凸を拾いやすい性質があります。一見きれいに見えても、照明や自然光の角度によって“線”や“影”が浮かび上がることもあります。

リフォームではさらに注意が必要

築年数が経った建物は、そもそも壁が完全な垂直・水平でないこともあります。特にマンションリフォームでは下地の歪みが目立ちやすく、クロスの仕上がりに影響する場合があります。


仕上がりをきれいに見せるための対策方法

厚みのあるクロスを選ぶ

同じビニールクロスでも、厚みがあるタイプを選べば、下地の凹凸をカバーしやすくなります。特に「リフォーム用クロス」は、厚手で下地の影響を受けにくい商品が揃っています。

完璧を求めすぎない心構えも大切

日本の住宅文化は繊細な仕上がりを重視しますが、家は「動くもの」。

多少の凹凸はどうしても生じてしまいます。大切なのは、住んだ後のストレスを減らすために、あらかじめ知っておくことです。


まとめ|ビニールクロス仕上げの「リアル」を知っておこう

ビニールクロスは日本の住宅で最も一般的な壁仕上げ材ですが、完璧な見た目には限界もあります。

だからこそ「どうして凸凹が出るのか」「どんな対策があるのか」を事前に知っておくことが、住まいづくりの満足度を高めるポイントです。

仕上がりに敏感な方や不安がある方は、あらかじめ厚めのクロスを選ぶ、自然素材の壁仕上げを検討するなど、納得できる方法を一緒に考えていきましょう。

ビニールクロスに関して、別の記事でもまとめています。将来の貼り替えなどが気になる人はぜひご参照ください。

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あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。

実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。

2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。

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