
リフォームや建て替えを検討している方の中には、「解体してみたら思わぬ出費が発生した」という経験談を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
実は、解体工事はただ建物を壊すだけではなく、工事を進める中で隠れていた問題が発覚するケースが多くあります。
今回は、特に追加費用が発生しやすい3つの代表的なケースをご紹介します。
追加費用①:シロアリ被害・構造材の腐朽

解体して初めて分かるのが、柱や土台のシロアリ被害や木材の腐朽です。
表面からは分からなくても、解体後に大きな被害が露呈することがあります。
この場合は被害部分を交換・補強する必要があり、数十万円単位の費用が追加で発生することも。特に築年数が古い住宅や、湿気の多い立地は注意が必要です。
追加費用②:アスベストの発見と処理費用

昭和50年代以前に建てられた住宅には、アスベストが使われている可能性があります。
アスベストが含まれている建材は、解体の際に専門業者による適正処理が義務付けられています。
その費用は通常の解体費用の倍以上になることもあり、数百万円規模に膨らむケースも少なくありません。健康リスクを避けるためにも、事前調査が必須です。
追加費用③:基礎・地盤の問題

建物を解体したあと、基礎の劣化や地盤の問題が判明することがあります。
基礎補強や地盤改良工事が必要になると、100万円以上の追加費用がかかることも。
特に建て替えを前提にしている場合は、この部分の確認が欠かせません。
想定外の費用を防ぐためにできること

- 解体前にシロアリ調査や耐震診断を行う
- アスベストの有無を専門業者に調査してもらう
- 地盤調査を購入前や解体前に実施する
- 予算には必ず10~15%の余裕を持たせて計画する
まとめ

リフォームや建て替えを前提に中古住宅を購入する場合、「解体してみないと分からない問題」は避けて通れません。
特に、シロアリ被害・アスベスト・基礎や地盤の問題は代表的な追加費用の原因です。購入前から事前調査を行い、資金計画に余裕を持たせておくことが、後悔しない住まいづくりへの第一歩となります。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼少期から建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、28年以上にわたり幅広い建築会社で経験を積む。
営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまでを担い、建築の全体像を深く理解するに至った。
2023年に独立し、現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員
「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを大切に、自然素材を活かした住まいづくりを提案している。
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