住宅ローンの借入金額の目安とは?

「住宅ローンってどうしたらいい?」

初めてのマイホーム計画、住宅ローンの利用にも不安が大きいと思います。

最近ではパワーカップルという言葉もあり、夫婦、または家族の年収を合算して住宅ローンを借りるケースが増えています。

その際のポイントはいくつかありますが、本記事では世帯年収から試算した借入金額の目安をお伝えします。


世帯年収からの計算方法

あくまで目安ですが、世帯年収がわかればおよその借入金額の目安は計算できます。給与所得者であれば源泉徴収票をご用意いただいて、記載の一番大きい金額を確認してください。

返済比率を計算する

返済比率という試算があります。これは年収に対して、年間の返済金額との割合、比率のことです。例えば、

世帯の年収:700万円

年間返済額:120万円(= 毎月10万円  × 12ヶ月)

このケースだと、返済比率は

120 ÷ 700 ≒ 0.1714

返済比率は「17.1%」となります。

返済比率は最大35%が目安

住宅ローンの最大返済比率は、条件にもよりますがおよそ35%が目安とされています。

世帯年収が700万円であれば、245万円が計算上の年間最大返済金額となります。

ポイントは、毎月の支払いだけでなくボーナス払いを設定する際は、ボーナス返済額も足すことです。

1年間で支払う金額の合計を世帯年収で割り算してください。

返済比率と毎月返済額の計算

年間245万円が最大返済額とすると、およそ毎月204,166円の支払い金額になります。

かなりの高額ですし、本当にこんな金額が借入できるのでしょうか。

返済比率を計算する想定の金利

各金融機関では、返済比率を計算するための想定金利を設定しています。

例えば京都市であれば、

A銀行:年利4.0%

B信用金庫:年利3.5%

という風に言われています。詳しく解説します。

想定金利での借入金額の計算

超低金利時代が続いています。逆の言い方をすると今後金利が下がることは考えにくいわけです。

長期的に見れば金利は上昇するでしょう。

もしも金利が上昇した際に、低い金利で最大金額まで借入すると、支払いができなくなることが予想されます。

そういったリスクを減らすために、想定金利で試算するわけです。

仮に現実的な下記のケースで計算します。

世帯の年収:700万円

想定年利:4.0%

返済年数:35年

毎月希望返済金額:12万円

毎月12万円を金利4.0%で試算すると、2710万円の借入金額に相当します。返済比率は20.5%。

年利が3.5%なら、借入金額は2900万円。想定金利を低く設定している金融機関の方がたくさん借りれる可能性があるわけです。

世帯年収で最大どれだけ借りれるか

想定金利を利用して、最大借入金額を計算してみましょう。

世帯の年収:700万円

想定年利:4.0%

返済年数:35年

返済比率を35%とすると、計算上の年間返済額は245万円でした。

毎月支払いに換算すると204,166円です。

借入金額に換算すると4610万円に相当します。

都心で高額なマンションの販売が好調なのは単独年収ではなく世帯年収で計算すると借入金額が大きくなることも要因なのです。

まとめ

ここまで世帯年収と返済比率、借入金額と毎月の支払いに関して紹介しました。世帯年収が大きいとかなりの高額な住宅ローンが可能になることがおわかりいただけたと思います。

注意点は「高額な住宅ローンを借りる」ことが正解ではないということです。さらにポイントは、他にローンを利用しているケースです。

自動車や学資、着物を購入、その他多額のクレジットカードの利用など。それがある場合は全て含んで返済比率を計算することになります。

マイホームの取得で住宅ローンをご利用される場合は、しっかりとした返済計画を立てて、生活や暮らしとのバランスで決定してください。

それまでの計算や試算に本記事が役に立つと幸いです。

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あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。
業界経験は28年を超える。
実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。
2023年に独立。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。

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