汚れた空気を毎日吸っているかもしれません|空気質の測定で変わる暮らし

化学物質過敏症の方が暮らす住まい:自然素材だけで建てた

 私たちは、一日28,000回の呼吸、ご飯にして100杯分の重さの空気を毎日吸っています。この空気が身体に悪いものだったとしたら?

 知らない間に身体の中に排気ガスを取り込んでいるようなものかもしれません。住まいづくりスタートの時にぜひ「空気」のことを考えて欲しいと思います。

目次

このブログのポイント

・空気の中に含まれる化学物質には規制があります。。そして規制の「基準値内だから大丈夫」などと流してしまうと、シックハウス症候群や化学物質過敏症へと進む可能性もあります。

・空気質を測定して得られるメリットとは。実は暮らしはじめる前から、健康への対策が取れることです。

室内空気質とは|マイホームの空気のことを知る

 私たちは普段、気にもせず呼吸をしています。そして1日の約半分をマイホームで過ごしているわけです。ということは人生の半分を家の中で過ごしています。しかしマイホーム空気が危険だとしたらどうでしょうか。

シックハウス症候群|空気質との関係

 シックハウス症候群。家の中の空気に含まれる化学物質が原因です。VOCと呼ばれる揮発性有機化合物は200種類以上。しかし国が対象にしているシックハウスの要因は6種類の物質だけなのです。

 建築基準法(国土交通省)で規制しているのは2種類だけ。ホルムアルデヒドとクロルホルピスのみ。これが厚生労働省になると規制されるのは13種類となります。各省庁や法律で規制される化学物質が変わる矛盾が存在します。

空気質は測定できる

 マイホームの室内の空気質をなぜ測定した方が良いのか。これは今の体調や健康ではなく、未来の健康に向けて意識を持てるからです。

空気質を測るってどういうこと

 空気質を測るというのは、室内空気中の化学物質を検出するということです。測定することによって住む人のメリットが生まれます。

 室内化学物質の問題に視点を置くと、マイホーム建築後の健康ではなく、建てる前、住まいづくりの時から対応ができます。

シックハウス症候群と化学物質過敏症

 シックハウス症候群とは、VOCが要因となり身体の不調を起こす症状のことを指します。化学物質過敏症とは、VOCが要因で日常生活もままならない疾患です。洗剤や消毒アルコール、その他身の周りにある微小な化学物質にも反応して不調となります。

マイホームに暮らし始めてから発症

 シックハウス症候群も化学物質過敏症も、怖いのはマイホームに暮らし始めてから発症することがほとんどであることです。「今、大丈夫だから大丈夫」ではなく、未来に向けて意識を持つと良いと思います。

マイホームを建てる前から対策

 室内化学物質の怖さを知れば、建てる前から対策が可能です。具体的には「室内化学物質を増やさない建材」で家を建てるということです。そもそも現在、建築で採用される建材が揮発する化学物質は「0(ゼロ)」ではありません。

 規制値の「基準値内」なので使用が可能なだけであって、「安心・安全」ではないのです。

まとめ|室内空気質を測定しよう

 法律や各省庁が提唱している基準が「正しい」わけではありません。マクロな規制値なので「万人」に適切なわけではないのです。「万が一」に備えて空気質を測定しましょう。

 空気質を測定する、という前提で家を建てればあらゆることに前もって対策が可能です。まずは揮発性有機化合物をほぼ有しない建材で建てる、などです。

空気質の測定は標準です|あまねこう

 当社「あまねこう」では、リノベーションと注文住宅における空気質の測定は標準仕様。124種類の化学物質が測定できる「エアみる法」という方法を標準にしています。

 この測定方法は、測定が大変だった従来の方法と比べ、安価にかつ室内の空気質に特化して測定できるという特徴があります。

※参考:「エアみる法」の開発者
HP:空気環境改善研究所

もしも望まないVOCが検出されたら

 VOCの検出を「0(ゼロ)」にするマイホームは不可能です。自然素材由来以外のVOCが検出され、身体への異変が懸念されるような結果だったとしたら。

 これもやはり測定することで有効な対策が可能となります。具体的な化学物質名がハッキリするので、対応方法を明確にすることが可能です。何もわからず闇雲に悩んだり、間違った対応を行うことが激減します。

 室内空気質の規制や研究はまだまだ発展途上です。室内の空気が原因で疾患を起こすようなことのない時代の住まいを思い出しましょう。少しでもその時代に戻り、皆さんの健康的な暮らしを支えられればと思います。

京都市で健康住宅を建てるなら地元の工務店へ

 京都市で家を建てる場合、注文住宅でもリノベーションにおいても京都特有の環境に注意が必要です。景観条例に代表される地域によって変動する条例はわかりにくいですし、狭小道路、狭小地という環境も京都ならでは。また健康住宅についても、健康住宅とは何かということをお客様に明確に答えられることが必要です。

 地元での経験が長く、健康住宅なども工事経験の豊富な工務店を選ぶことは皆さんの大きな安心へとつながることと思います。

あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。2023年に独立。「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。