暑い夏、エアコンを節約しながら快適に過ごす方法を解説します

 ジメジメとする梅雨に暑さも加わり、本格的にエアコンを使う時期がやってきました。京都市で住まいづくりを提供するあまねこうの中川です。

 さて湿気と暑さで過ごしにくい季節にはエアコンが効果的なのですが、気になるのは電気代。できるだけ財布に優しくエアコンを使う方法を、あまねこうからお伝えします。

▶︎冷房とドライ、どちらが電気代がかかるのか

 『暑くなってきたので冷房を使う…いやいや、電気代がかかるからドライで』というセリフをたまに聞きます。さて、電気代の点で結論を書くとこれは「正解」です。但し、正確な知識が必要で有名なダイキンのエアコンで説明すると「ドライ」と「除湿」は違うもの、なんです。

 ドライも除湿も室内の湿度を下げる機能。機械的には4種の方法があるのですが、有名な2種類「弱冷房方式」と「再熱除湿方式」を知っておくと良いでしょう。

 エアコンの湿度を下げる機能は「冷たい空気は湿気をたくさん含むことができない」という物理を利用しています。弱冷房方式は室温より少し低い温度にすることで湿度を下げるというやり方。

 再熱除湿はエアコン内部で一度がっつり温度を下げて湿気を飛ばし、温度を上げてから噴き出す、という方式。この、温度を温める分だけ電気代が余分にかかります。

▶︎電気代のかかるエアコンの機能の順番は?

 冷房・除湿において電気代がかかる順番に並べると、

再熱除湿 > 冷房 > ドライ(弱冷房)

となります。電気代だけ考えた時は上記を参考にしてください。

▶︎風量と電気代の関係はどうなの?

 さて、皆さんは風量の設定はどうしているでしょうか。電気代がかかるから「弱」で設定している人も多いそうです。電気代のかかる順番に結論を先に書くと

弱風 > 自動 > 強風

 です。意外だと思います。エアコンの仕組みは、設定温度になるまで設定温度よりも冷たい風を送ります(冷房時)。弱で運転すると、設定温度になるまでに、時間と能力をかなりかけるので電気代が高くつくのです。

 余談ですが、エアコンの電気代はざっくり「能力(冷やす、温める)+ファン」で構成されています。

 強風は音が大きいので電気代がかかっているイメージがありますが、設定温度に早く到達するので電気代は安くつきます。かつファンの消費電力はさほど大きくないのです。

 温度計が部屋にあれば、室温が安定したら自動運転に切り替えるなどすることが財布に優しいエアコンの使い方になります。

 また、エアコンの機種の選び方は以前の記事「知らないと損をするエアコンの性能比較」が参考になると思います。

 暑い夏に向けて、エアコンを上手く使って快適に過ごしましょう。

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。2023年に独立。「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。

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