墨出し(すみだし)という作業はとても重要です

新築、リフォーム、リノベーションを問わず、墨出し(すみだし)という大切な工程があるのをご存知でしょうか。
墨出しというのは、図面の情報を文字通り「墨」を使って現場に記していく作業のこと。この墨出しを行うか行わないかによって現場の精度や仕上がりに大きく関わってきます。
墨出しってどんな工事なの?|ミリ単位で行います

墨出しは現地にて、壁の位置や扉の位置、下地や仕上げのレベルで記していくのでミリ単位で行います。
例えば、間取りの変更を伴うようなリフォームやリノベーションの際に、計画通りの部屋の広さになるのか、などもチェックします。
その他、ドアなど予定通り設置できるか、その他電気やエアコンの配線配管は通せるか、水道関係の配管など問題なく設置できるか、などなど墨出しからスタートするのです。
墨出しを怠ると困ったことが起こることも
墨出しはとても重要です。
墨出しをすることによって計画図通りに工事ができないことが発見されることがあります。部屋が小さくなったり、天井の高さが極端に低くなったり、お客様にとっては重要なポイントがチェックされるわけです。
リノベーションだと解体工事後でしかわからないことも多く、毎回ドキドキしながら墨出ししています。
しかし、この墨出し後の確認をちゃんと行わない工務店もあるようです。
計画図通りに施工できないのに「仕方ないから」という理由で工事を進め、工事後半でお客様が気づいてトラブルになったケースを見たことがあります。
以前に書いた記事が参考になると思います。気になる方はチェックしてみてください。
墨出しをした結果、お客様にとっては残念なことなのですが、解体後の現場の状況によっては図面通りにならないこともあります。
一番大事なのはそういったマイナスの情報も理由と共に事前に説明しておくことだと思います。
リノベーションをお考えの方はぜひこの「墨出し」を覚えておいてください。
まとめ|墨出し

いかがでしょうか。
墨出しはレーザーやスケール(巻き尺)、その他の道具を駆使して行います。図面をもとに水平垂直をチェックしながら、大工さんや職人さんたちはまだ何も出来ていない空間に新しい間取り、形を想像しているわけです。
とてもロマンチックだと思います。
現場は墨出しをすることで「いよいよだな!」とピリッとした雰囲気にもなります。全ての工程のスタートがこの墨出しだと言っても過言ではありません。
皆様が計画中の工事もぜひぜひ墨出しの風景をご覧になってください。きっとワクワクすると思います。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。
2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。
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