◼︎ヒートショックで亡くなる方は交通事故の約5倍 寒くなってきました。住まいづくりを考える人にとっては重要な話題を提供します。京都市西京区で健康住宅を手がける「あまねこう」の中川です。 関西テレビのニュースからの情報で年間約17,000人の方々がヒートショックでお亡くなりなっているそうです。交通事故での死者数が約2900人(内閣府データより)ですから5倍以上の数字になっています。ところでこのヒートショック、詳しくちゃんと説明できる人も少ないと思います。 ヒートショックで亡くなる、と聞くとそれそのものでショック死するような感じがしますがそうではありません。例えば寒い部屋、寒い浴室から暖かい浴槽へ入る、お湯に浸かった時に急激な血圧の変化により心臓や血管に支障をきたし、気を失うことによる溺死、です。一瞬で気絶するそうで、気をつければ大丈夫などというレベルではないそうです。 ◼︎家でできる対策は 発生する時期としては寒い時期、特に12月、1月に多く発生しています。対策としては浴室の温度を暖めるということと、お風呂に入る前に居る部屋、居間やリビングからお風呂へ続くローカ、脱衣所などと温度差が無いように配慮する、ということでしょうか。 古いお住まいに住んでいる方にとっては上記のような対策を充分に行うのも難しいとは思います。それでもできる対策として、入浴15分前に脱衣所を暖める。入浴15分くらい前に浴槽のフタを外し、浴室を湯気で暖める。熱すぎるお湯を溜めない。40℃未満。などなどです。新築なら対策した住まいを計画するのも容易なのですが、古い住まいに住んでいてリフォームなどもすぐにはできない、という方も多いと思います。とはいえ健康のために、命のために構造的な対策は進めますが、まずはできることから始めていただくようお願いいたします。