みなさんこんにちは。西京区でリフォーム、リノベーションを手掛ける「あまねこう」の中川です。

ビニルクロス。クロスと一般的には呼ばれています。ご存知の方も多いと思いますが、住まい壁に仕上げとして貼るシートですね。
様々なデザイン、色があり選ぶのが楽しく、住まいづくりの中では重要な場面だと思います。

しかし、この仕事をしていて意外にたくさん目にするのが、作り手側である私たちプロが、適切にお客様に説明できていない、ということです。

お客様によく質問されるのが「将来貼り換えられますか?」ということ。誤解を恐れず言うと中川の答えは「NO」なんです。
物理的には貼り換えられます。古いクロスを捲って、新しいクロスを貼るだけ。
しかし、実はクロスを捲る際に、古いクロスが綺麗に捲れるとは限らないんですね。
めくった後の下地が当然凸凹になります。パテと呼ばれる材料でならすのですが、それでもやはり凸凹しています。

クロスはその不陸(凸凹)を見事に拾って、貼り換えたのに凸凹になるわけです。

昔の住まいだと下地がベニヤの場合があります。この場合はほぼ下地をやり変える必要があります。
費用がかかりますからお客様にとっては「聞いてないよ」ということになりますね。「将来貼り換えたいなぁ」と考えている人は、下地を直す費用も必要であることを知っておいてください。

また、せっかく綺麗にやり帰るのだから、と「AAクロス」「1000番クロス」と呼ばれるちょっとデザイン性が高いクロスを薦めるプロもいます。

ですがほぼダメです。AAクロスは薄いものが多く、下地の不陸をしっかりと表現してしまいます。

リフォームでクロスを貼り替える際は、「リフォーム用のクロス」から選ぶようにしましょう。
(金額が少し高いので、工務店や住宅会社は見積もりを安く見せるために薦めないことが多いのです)

もしくは、厚めのクロスを選ぶようにすると良いと思います。
いずれにせよ、クロスは下地の不陸を拾うということを覚えておいていただくと良いと思います。
正しい情報を得て、よい住まいにしましょう。