「地盤」で成功する人、失敗する人

「地盤」という言葉を聞いたことがあると思います。建築の世界では「地盤補強」「地盤改良」「地盤保証」などのキーワードをよく聞ききます。

地盤というのは文字が表す通り、住まいを建てる際の基礎工事の下のこと。まさに地盤のことです。

目次

地盤はマイホームの予算に大きく関わる

この地盤に関しては実はかなり注意しなければなりません。

例えば住まいを建てる際の資金計画です。地盤補強などの工事をすることになればお客様にとっては予算増となり、資金的な負担になります。

住まいづくりの大切なポイントである資金計画。地盤補強工事の予算組みを失敗して、「予算を用立てできない」というトラブルが発生することもあります。

調査をしないと費用などがわからないので、資金計画に「組み込まない」住宅会社も多くあります。実費です、と説明したりするのです。

地盤補強工事が必要なのか不要なのか。必要だとすれば費用はどれくらい必要なのか。土地が更地になり、実際に建てる建物の範囲内で測量しないと判断ができない調査なのです。

となると、この地盤補強に関しては「費用が必要かもしれない」と考えて資金計画を組むのが良いと思います。

住まいにおける地盤と資産の関係

そして、資産価値としての地盤というものが存在します。「ん?どういうこと」と思う人も多いでしょう。地盤が資産?と。

実は、地盤補強などで使用されるコンクリートの杭や鉄の杭は、地中障害物(埋設物)という扱いになるのです。

将来、ステップアップで土地を売る、という際、地中障害物アリということで、基本的に撤去して引き渡しをしなければなりません。実際には撤去費用分を値引きして売却、ということになるでしょう。

また、コンクリートの杭に含まれる六価クロムはアスベストと並ぶ二大発がん性物質。

地中障害物どころか土壌汚染です。地盤、というたった2文字ですが、住まいづくりの中では重要なポイントです。

石を使った地盤補強工事|土壌汚染や地中障害物にならない

画像は中川が担当した注文住宅での地盤補強工事の様子。

実はこれは「栗石(ぐりいし)」と呼ばれる自然石です。石ですから地中障害物にもならず、六価クロムという有害物質も発生しません。

資産としても、健康住宅としてもグッドな選択ですね。
たかが地盤、されど地盤。住まいづくりの参考にしていただければと思います。

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。2023年に独立。「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。