吊子一体型とガチャ締めの違い|ガルバリウム鋼板|屋根工事

 京都市で注文住宅を手がける「あまねこう」の中川です。現在工事中のお住まい、木工事に並行して屋根工事を進めています。今回の仕上げはガルバリウム鋼板による立平葺き。そう聞くと、普通なのですが今回は少しだけいつもと違うところがあるんです。

屋根を被せる立平の部分、ハゼと言ったりもします。この部分は矢印のような形になっているのが一般的かなと思います。この方法を「吊子一体型」と言います。

引用:セキノ興産株式会社HP「立平ロック35P型」より

引用:セキノ興産株式会社HP「立平ロック35P型」より

 水下のカバーをしてるのでわかりにくいでしょうが、こんな感じですね。

デザインのため|ガチャ締めで仕上げます

 今回のお住まいはこの吊子一体型ではなく、ガチャ締めと呼ぶ作業で、文字通りはめ込むのではなく「締め」ます。

建物外観|こだわるなら屋根も

 現場の写真をまたアップします。図面で見るとシンプルにシュッと立ち上がっているのがわかると思います。細かいことなのですが、屋根が葺き終わった後、スッキリとデザインできるのがこの方法です。

 屋根の上ですからほぼ見えません。が家のデザインというのはこのような細部の納まりの積み重ねで決まるのではないでしょうか。

 先日の「横垂木」の工事も「それをわざわざやらないといけないのか?」と言う人もいるのですが、手間をかけることが「悪」ではないと思っています。何よりお客様に選択肢を与えずに進める方が悪のような気がしています。

※建物デザインの参考記事:「横垂木(ヨコたるき)の話」
https://amanekou.com/20240815-3/

ガチャ締めの良い写真がありませんでした。また撮影してアップしておきます。

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。2023年に独立。「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。