みなさんこんにちは。西京区で木造住宅を手がける「あまねこう」の中川です。

木造住宅って弱い、そんなイメージをいまだに持ってらっしゃる方は多いようです。
「耐震等級」という考え方が生まれ、木造や鉄骨造など住宅の工法に関わらず、地震に対する強さを表すようになりました。それでも同じ等級なのに「木造は弱い」と説明するプロもいる様子で不思議な感じがします。
そんなわけで、木造住宅の凄さをご紹介したいと思います。

大正15年(1926年)の建築。97年前の木造住宅です。鳥取県の白壁土蔵郡にあるお店「赤瓦1号館」といいます。

柱、梁、束という部材たちがバランスよく配置され、木造住宅なのに大空間を可能にしています。

現代の木造住宅だと、筋違(すじかい)と呼ばれる壁のなかに対角線上に設置される材料があり、耐力壁として(強い壁)施工されるのですが、この構造はラーメン構造。垂直の柱と、水平方向の梁だけで成り立っているのがわかると思います。
鉄骨構造と同じですね。
鉄より、木の方が圧倒的に軽いので合理的です。

わかりにくいと思いますが、梁の幅は8寸。24cmもあるんです。4寸(12cm)と聞いたことがあると思います。「4寸の柱が」と聞くと「へ〜」と言われる時代がありましたが、その倍の厚みです。すごいですね。
実際に今の住宅に採用することはないでしょうが、木造住宅の凄さがわかる建物です。

現代では、構造計算をすることで工学的な根拠を得て大規模木造建築物が建てられるようになってきました。木材は二酸化炭素を溜め込むので木造建築物は地球にも優しいですね。現代仕様の「赤瓦」がどんどん建っていくといいな、と感じます。