住まいづくりには、間取りやデザインだけでは判断できないことがあります。
室内の空気はどうなっているのか。
愛犬が安全に暮らせる床や動線になっているのか。
木造住宅をシロアリや腐れから、どのように守るのか。
古い住宅をリフォームするとき、アスベストを含む建材が使われていないか。
一つの住まいを考えるだけでも、さまざまな知識が必要になります。
だからといって、資格を持っていれば、良い住まいをつくれるわけではありません。
資格は、あくまでも住まいを考えるための一つの物差しです。
これまでの経験だけに頼るのではなく、
できるだけ根拠を持って判断するために、住まいづくりに関係する知識を学んできました。
あまねこう代表・中川高士が保有する資格と、
その知識を住まいづくりにどう生かしているのかをご紹介します。
愛犬との暮らしを考える「愛犬家住宅コーディネーター」

愛犬家住宅コーディネーターは、愛犬の育て方と住まい方の両面から、犬と人が心地よく暮らせる住環境を考えるための資格です。
愛犬と暮らす住まいでは、単に「犬用の設備を設ければよい」というものではありません。
例えば、滑りやすい床は、犬の足腰に負担をかけることがあります。
段差や階段、室内の温度、ニオイ、掃除のしやすさ、外へ出るまでの動線なども、毎日の暮らしに関わります。
また、犬種や年齢、身体の大きさによっても、暮らしやすい環境は異なります。
あまねこうでは、愛犬のためだけにつくられた特別な家ではなく、人にとっても犬にとっても、無理なく一緒に暮らせる住まいを考えています。
愛犬家住宅コーディネーターとして学んだ知識は、床材や間取りを選ぶときだけでなく、愛犬との日常にある小さなストレスを整理するときにも生かしています。
木造住宅を長く守るための「ホウ酸施工管理技士」

木造住宅を長く使い続けるためには、完成すると見えなくなる柱や土台などの構造材を、シロアリや腐れから守ることが重要です。
ホウ酸施工管理技士として、ホウ酸を使った木材の劣化対策や、施工時に確認するべきポイントについて学んでいます。
ただし、ホウ酸を使えば、どのような建物でも安心というわけではありません。
雨漏りや結露によって木材が濡れた状態が続けば、建物の劣化につながります。
床下や壁の中に湿気がたまりやすい構造になっていないか。
雨水が入りやすい部分がないか。
必要な範囲に、適切な施工が行われているか。
一つの材料だけに頼るのではなく、設計、施工、換気、雨仕舞いなどを含めて考える必要があります。
ホウ酸に関する知識は、薬剤を選ぶためだけではなく、木造住宅の耐久性を建物全体から考えるために生かしています。
住まいの空気を数値で考える「空気測定士」

新築住宅だから、空気がきれい。
自然素材を使っているから、空気がきれい。
そう思われることがありますが、室内の空気は建材だけで決まるものではありません。
家具やカーテン、掃除用品、暖房器具、換気の状態、温度、湿度、そこで暮らす人数など、さまざまなものが室内環境に影響します。
空気測定士は、室内の空気環境について学び、測定結果をもとに住まいの状態を考えるための資格です。
空気は目で見ることができません。
ニオイや息苦しさを感じることはあっても、その原因を感覚だけで判断することは難しいものです。
だからこそ、必要に応じて数値を確認しながら、
「なぜ、この部屋では空気がこもりやすいのか」
「換気設備は動いているのに、なぜ空気が入れ替わらないのか」
「温度や湿度が、暮らしやすさにどう影響しているのか」
と考えることが大切です。
あまねこうが自然素材だけでなく、換気や室内の空気環境を大切にしているのも、このためです。
空気測定士としての知識を、目に見えない住まいの状態を整理し、できるだけ分かりやすくお伝えするために生かしています。
リフォーム前の安全を確認する「建築物石綿含有建材調査者」

古い住宅や店舗をリフォームするときには、使用されている建材にアスベストが含まれている可能性があります。
アスベストは、建物を見ただけで含有の有無を判断できるとは限りません。
建物が建てられた年代や設計図書、使用されている建材などを確認し、必要に応じて分析調査を行います。
建築物石綿含有建材調査者は、建築物に使用されている建材について、アスベスト含有の可能性を事前に調査するための専門知識を学んだ資格です。建築物の解体や改修工事における事前調査は、原則として必要な講習を修了した調査者などが行います。
これは、工事を依頼されるお客様だけの問題ではありません。
工事中に建物を利用する人、現場で働く職人、周辺で暮らす人の安全にも関わります。
工事を始めてから慌てるのではなく、着工前に建物の状態を確認し、必要な対策を考える。
建築物石綿含有建材調査者としての知識を、安全にリフォームや店舗工事を進めるために生かしています。
向日市固定資産評価審査委員会の委員を務めています

保有資格とは別に、京都府向日市の「向日市固定資産評価審査委員会」委員を拝命しています。
向日市議会の令和6年第4回定例会において、中川高士の委員選任について同意されました。
これは、住まいづくりのための資格ではありません。
また、委員として知り得た個別の内容について、お伝えすることもできません。
公正さと客観性が求められる公的な役割として、その責任を持って務めています。
建物や不動産に長く関わってきた一人として、住まいをつくる仕事とは異なる立場から、固定資産について考える機会にもなっています。
資格があるから、良い家をつくれるわけではありません

ここまで保有資格についてご紹介しましたが、資格を持っているだけで、良い住まいをつくれるとは考えていません。
資格を取得するために学んだ知識と、実際の建物で起きていることは、必ずしも教科書どおりに一致するわけではないからです。
同じ間取りでも、暮らす人が変われば、使いやすさは変わります。
同じ自然素材でも、使う場所や施工方法によって、感じ方や手入れのしやすさは変わります。
同じ京都市内でも、土地の形、道路の幅、周囲の建物、風の通り方など、条件は一軒ごとに異なります。
大切なのは、資格名を並べることではありません。
学んだ知識を現場で確かめ、お客様の暮らしに合わせて使うことです。
資格は、答えを決めるためのものではなく、見落としてはいけないことに気づくためのものだと考えています。
目に見える部分だけでなく、住んでからの暮らしまで

住まいを考えるとき、間取りやデザイン、設備、価格など、目に見える部分に意識が向きやすくなります。
しかし、実際に暮らし始めてから気になるのは、
空気がこもる。
冬になると床が冷たい。
愛犬が床で滑る。
掃除や片付けがしにくい。
結露や湿気が気になる。
といった、毎日の小さなことかもしれません。
あまねこうでは、完成したときの見た目だけでなく、住んでから感じる小さなストレスを減らすことも、住まいの大切な役割だと考えています。
これまでの建築経験と、資格を通じて学んだ知識の両方を生かしながら、一軒ごとの暮らしに向き合っていきます。
あまねこう代表
中川 高士



