
家の中で、いちばん長い時間を過ごす場所。
おそらく多くの方にとって、それはリビングやLDKだと思います。
ご飯を食べる。
テレビを見る。
こどもが遊ぶ。
洗濯物をたたむ。
少し横になる。
家族で話す。
リビングというのは、暮らしの中心なんですね。
ですが、そのリビングにいても、なぜか落ち着かない。
家に帰ってきたのに、ほっとしない。
ソファに座っているのに、なんとなく疲れる。
そういうことがあります。
京都市で住まいづくりを手掛ける「あまねこう」です。
今回は、マンション暮らしで「リビングにいても落ち着かない」と感じる原因と、LDKを整えるときに考えたいことについて書いてみたいと思います。
- 1. リビングにいても落ち着かないのは、気のせいではありません
- 2. マンションのLDKは、暮らしの物や動きが集まりやすい場所です
- 3. マンションのリビングが散らかる原因は、収納や置き場所にあることも
- 4. リビングの動線がぶつかると、家にいても落ち着きにくくなります
- 5. キッチンまわりが見えすぎるLDKは、リビングで休まりにくいことがあります
- 6. マンションのリビングは、光や照明が合わないと落ち着かないことも
- 7. 音・暑さ寒さ・湿気も、マンションのLDKが落ち着かない原因になります
- 8. リビングにいても落ち着かないときは、まず原因を分けて考える
- 9. マンションリノベーションでLDKを整えるという選択
- 10. まとめ|リビングにいても落ち着かないなら、LDKの暮らし方を見直してみる
リビングにいても落ち着かないのは、気のせいではありません
まずお伝えしたいのは、リビングにいても落ち着かないのは、気のせいではないということです。
性格の問題でもありません。
片付けが苦手だから、というだけでもありません。
もちろん、物が多いことが原因になる場合はあります。
ですが、それだけではありません。
リビングが落ち着かない原因は、
間取り、動線、収納、光、音、温度、湿気、視線など、いろいろなものが重なって起こります。
要するに、暮らし方と空間が少し合っていないということです。
だから、リビングが落ち着かないと感じるなら、
「もっと片付けないと」
というようなことになり、「片付けるべき」というストレスが増えて、もっと落ち着かなくなる。負の連鎖です。
まずは、なぜ落ち着かないのか。そこを見ていくことが大切です。
マンションのLDKは、暮らしの物や動きが集まりやすい場所です

マンションのLDKは、いろいろな役割が集まりやすい場所です。
リビング、ダイニング、キッチン。 これらは当たり前ですね。
こどもの遊び場。
勉強スペース。
仕事スペース。
洗濯物の一時置き。
書類や郵便物の置き場所。
正直、これはかなり「忙しい場所」です。
一つの空間の中に、暮らしのいろいろなことが集まってくるわけです。
ということは、LDKが広いか狭いかだけではなく、
「何をどこでするのか」
が大切になります。
たとえば、ソファの横にランドセルや仕事のカバンが置かれている。
ダイニングテーブルの上に郵便物や書類が積まれている。
キッチンカウンターに細かい物がずっと置かれている。
(ほぼ我が家な気がする…)
こうなると、体は休もうとしていても、目に入る情報が多すぎわけです。
目に入る情報が多いと、人はなかなか休まりません。
マンションのリビングが散らかる原因は、収納や置き場所にあることも

リビングが落ち着かないとき、よく言われるのが
「物が多い」という話です。これは誰もが思う話です。それもあるでしょう。
ただ、中川が見ていて思うのは、物が多いというより、置き場所が決まっていないことが多い、ということです。
毎日使う物ほど、リビングに出てきます。
こどもの学校の物。
リモコン。
充電器。
郵便物。
薬。
ティッシュ。
文房具。
バッグ。
これらは、暮らしの中で必要な物です。なくすことはできません。大切なのは、隠すことではなく、戻せる場所をつくることです。
収納というと、大きな収納を想像しがちです。
ですが、マンションのリビングまわりでは、小さな定位置が大事です。
よく使う物が、使いやすい場所に戻せる。
これだけで、LDKの落ち着き方はかなり変わります。
リビングの動線がぶつかると、家にいても落ち着きにくくなります
リビングにいて落ち着かない原因のひとつに、「動線」があります。
動線というのは、人が家の中を動く道筋のことです。
たとえば、キッチンから洗面室へ行く。
玄関からリビングへ入る。
洗濯物を持って移動する。
こどもがリビングを通って自分の部屋へ行く。
この動きが、くつろぐ場所のすぐそばを通り続けると、落ち着きにくくなります。
ソファに座っていても、横を何度も人が通る。
テレビを見ていても、背中側を家族が通る。
ダイニングに座っていても、キッチンの作業音や移動が気になる。
こういうことは、間取り図だけを見ても分かりにくいです。
これは実際に暮らしてみてはじめて、
「あれ、なんか落ち着かないな」
と感じる部分なんです。
マンションリノベーションでは、壁を大きく動かせない場合もあります。
ですが、家具の配置や収納の位置を変えるだけでも、動線が整理できることがあります。これはチャンスです。
キッチンまわりが見えすぎるLDKは、リビングで休まりにくいことがあります

LDKでの大きなポイントのひとつはキッチンの見え方です。
対面キッチンは人気があります。
家族と会話しながら料理ができる。
リビングの様子が見える。
こどもの様子を見守りやすい。
良いところはたくさんあります。
(我が家も対面キッチンです)
が、キッチンが見えすぎることで落ち着かない場合もあります。
洗い物が見える。
調味料が見える。
水切りかごが見える。
家電が並んで見える。
料理の途中の物が見える。
それらがリビングからずっと見えていると、休んでいるつもりでも、頭の中では
「あれを片付けないと、これを片付けないと…」
となるわけです。これは地味にかなり疲れます。
キッチンを完全に隠せば良い、という話ではありません。
見せるところと、隠すところのバランスを気にしましょう、ということなんです。
腰壁を少し立ち上げる。
収納の位置を変える。
家電をまとめる場所をつくる。
ゴミ箱の位置を整える。
そういう小さな工夫で、リビングの落ち着きは変わります。
マンションのリビングは、光や照明が合わないと落ち着かないことも

リビングの落ち着きには、光も関係します。
昼間に暗すぎる。
夕方に西日が強い。
夜の照明が明るすぎる。
照明の色が白すぎる。
こういうことも、落ち着かない原因になります。
マンションの場合、窓の向きや階数によって、光の入り方がかなり変わります。
南向きだから必ず快適、というわけでもありません。
西日が強い住戸では、夏の夕方にかなり暑くなることもあります。
反対に、北向きや低層階では、日中でも少し暗く感じることがあります。
照明も同じです。
作業する場所は明るくて良いです。
でも、くつろぐ場所まで同じ明るさだと、少し疲れます。
LDKの中でも、食事をする場所、くつろぐ場所、作業する場所で、光の考え方を分ける。
これは本当に大切です。
音・暑さ寒さ・湿気も、マンションのLDKが落ち着かない原因になります

落ち着かない原因は、見た目だけではありません。
音。
暑さ寒さ。
湿気。
におい。
こういうことも、リビングの居心地に関係します。
外の車の音が気になる。
上階や隣の音が気になる。
エアコンの風が直接当たる。
窓際が寒い。
夏にリビングが暑い。
キッチンのにおいがこもる。
これらは、ぱっと見では分かりにくいです。
ですが、毎日積み重なると大きなストレスになります。
特にマンションは、窓を自由に交換できない場合があります。
管理規約もあります。
配管や換気の経路も決まっています。
なので、何でも自由にできるわけではありません。
ただ、内窓、断熱、換気、素材、間取りの取り方で改善できることもあります。
できることと、できないことを整理する。
まずはそこからのお話になります。
リビングにいても落ち着かないときは、まず原因を分けて考える

リビングにいて落ち着かないとき、いきなりマンションリノベーションを考える必要はありません。
まずは、何が落ち着かないのかを見てみることです。
物が多いのか。
収納が足りないのか。
視線が気になるのか。
動線がぶつかっているのか。
キッチンが見えすぎるのか。
音が気になるのか。
暑さ寒さが気になるのか。
湿気やにおいが気になるのか。
照明が合っていないのか。
ここを分けて考えると、解決方法も変わります。
収納で解決することもあります。
家具の配置で変わることもあります。
照明を変えるだけで落ち着くこともあります。
リノベーションで間取りから見直した方が良い場合もあります。
全部を一気に変える必要はありません。
ただ、原因を見ないまま家具や収納用品だけを買い足すと、余計に物が増えます。ここは注意です。
マンションリノベーションでLDKを整えるという選択

マンション暮らしでリビングが落ち着かない。
その原因が、間取りや収納、動線、暑さ寒さ、湿気にある場合は、リノベーションで改善できることがあります。
たとえば、
リビング収納をつくる。
キッチンまわりの見え方を整える。
家事動線を短くする。
照明計画を見直す。
内窓で窓まわりの寒さや暑さをやわらげる。
自然素材を使って、空気感をやわらげる。
こういったことです。
もちろん、マンションなので制約はあります。
構造上動かせない壁もあります。
水まわりの移動が難しい場合もあります。
管理規約の確認も必要です。
そのような制約がある中でも、暮らしを整える方法はあります。
大切なのは、見た目をきれいにするだけではありません。毎日が少し落ち着くLDKにすることです。
まとめ|リビングにいても落ち着かないなら、LDKの暮らし方を見直してみる

リビングにいても落ち着かない。
その原因は、片付けだけではありません。
物の置き場所。
収納。
家族の動線。
キッチンの見え方。
光や照明。
音。
暑さ寒さ。
湿気。
いろいろなものが重なって、落ち着かないLDKになっていることがあります。
マンション暮らしでは、できることとできないことがあります。
ですが、原因を整理すれば、改善できることも見えてきます。
リビングは、ただ広ければ良い場所ではありません。
家族が過ごし、休み、話し、毎日戻ってくる場所です。
だからこそ、落ち着かないと感じるなら、まずはその理由を見てみることが大切です。
今のLDKで、何が気になっているのか。
どこにいると落ち着かないのか。
何が目に入ると疲れるのか。
そこから考えると、住まいづくりの方向が少し見えてくると思います。
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この記事を書いた人

中川 高士
中川 高士(あまねこう代表)
大手ハウスメーカーから地域ビルダー、小規模工務店まで30年以上の建築経験を持つ。
営業から現場管理まで一貫して携わり、現在は京都で自然素材を活かした住まいづくりを提案。
10年後に「この家でよかった」
と思える暮らしが増えることで、地域が豊かになることを目指す。
【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員
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