
カーテンは暮らしに欠かせないインテリアですが、実は室内の空気の質にも大きく影響します。
とくに健康に配慮した住まいを意識している方にとって、素材選びは見過ごせないポイントです。この記事では、カーテンが空気に与える作用と、健康住宅で選ぶべき素材や注意点についてわかりやすく解説します。
カーテンが空気の質に影響する理由

カーテンは面積が大きく、空気に触れる時間も長いため、想像以上に室内環境と関わっています。ここでは、その具体的な要因を見ていきます。
化学物質(VOC)の放散
新品のカーテンからは、ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物(VOC)が放散されることがあります。
これは、染色や加工、接着剤などに含まれる成分が室内に広がるためです。一般的な生活では大きな害を感じにくいものの、アレルギー体質の方や小さなお子さまがいる家庭では、なるべく影響を抑えたいところです。
ホコリ・花粉が溜まりやすい構造
カーテンは繊維の表面に細かな凹凸があるため、ホコリや花粉が付着しやすい特徴があります。
特に静電気が起きやすい素材は、空気中の微細な粒子を集めやすく、室内の空気汚れを助長することがあります。空気清浄機を使っていても、カーテンに溜まったホコリが舞い上がれば空気環境は乱れやすくなります。
湿気とカビの発生リスク
厚手のカーテンや遮光カーテンは保温性が高い一方で、湿気をため込みやすい傾向があります。
窓まわりは結露が起こりやすいため、カーテンの裏側にカビが発生し、胞子が空気中に広がることもあります。特に冬場は湿度がこもりやすく、気づかないうちに空気の質が低下しているケースがあります。
健康住宅で選ぶべきカーテン素材と避けたいポイント
健康的な住環境を整えるには、素材選びが重要です。ここではおすすめの素材と、できれば避けたい加工について紹介します。
おすすめの素材(自然素材・低VOC)
コットンやリネン(麻)といった自然素材は、通気性が高く静電気が起きにくいため、ホコリをため込みにくい傾向があります。
また、化学物質の放散が比較的少ない点も安心材料です。さらに、エコテックスなどの認証を取得したカーテンであれば、低VOCである可能性が高く、より空気への影響を抑えられます。
ただし、自然素材は湿気を吸いやすいため、カビ対策は欠かせません。
以前の記事でカーテンと健康住宅の関係を紹介しています。気になる方には参考になると思います。ぜひご参照ください。
避けたいポイント(合成素材・強い加工)
ポリエステルなどの合成繊維は扱いやすく耐久性も高い一方で、加工の種類によってはVOCが発生しやすい場合があります。
防炎、防汚、遮光などの多くの加工が施されているカーテンほど、化学物質の残留が増える可能性があります。
購入時に強いにおいを感じるカーテンは、しばらく換気しながら使用するか、別の素材を検討するのが安心です。
空気の質を保つためのメンテナンス
どんな素材でも、適切なメンテナンスを続けることが空気の質を保つポイントです。
定期的な洗濯や天日干しでホコリや花粉を取り除き、窓まわりの結露はこまめに拭き取るようにしましょう。また、カーテンは3~5年を目安に買い替えると、衛生面でも安心です。
まとめ
- カーテンは素材や状態によって、室内の空気の質を大きく左右する
- 新品のカーテンからはVOCが放散されることがある
- 自然素材や低VOCのカーテンは比較的安心
- 加工が多い合成繊維はにおいにも注意が必要
- メンテナンスを行うことで空気環境は大きく改善できる
健康住宅を意識するなら、まずは身近なカーテンから見直してみるのがおすすめです。今日できる行動として、部屋の換気やカーテンのにおいチェックから始めてみましょう。
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この記事を書いた人

中川 高士
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼少期から建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、28年以上にわたり幅広い建築会社で経験を積む。
営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまでを担い、建築の全体像を深く理解するに至った。
2023年に独立し、現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員
「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを大切に、自然素材を活かした住まいづくりを提案している。
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