猛暑の中、エアコンが壊れた…!

こんにちは。京都市西京区で注文住宅・リノベーションを手がける「あまねこう」の中川です。
今回は、まさに「我が家のエアコンが壊れた」ことをきっかけに改めて気づいた、夏を快適に過ごせる住まいの本質についてお話します。
自宅の寝室のエアコンが故障して3週間。
窓を開けっぱなしにし、扇風機でしのいでいますが、リビングで寝ると背中や腰が痛く、快適とは言えません。この経験から、本当に快適な家とは何かを体感として理解できました。
パッシブデザインの住まいは、夜になると涼しい
エアコンなしで寝られた夜の快適さ
日中の室内は当然暑く、37℃を超える日もあります。しかし不思議なことに、深夜になるとエアコンなしでも眠れる日が続いています。
その理由は「輻射熱」にありました。
日中は、室温はそれほど高くないのに、壁・天井・家具などからじわじわと熱が身体に伝わってくるのです。暑い。
例えれば、エアコンを使っているのにとても暑い車の中と同じです。室内も同様にまるで熱を持った車のシートに座るような感覚です。
しかし、深夜になると室内の建材が外気温と同じくらいに冷え、輻射熱もおさまってくるため、寝苦しさが軽減されるのです。
パッシブデザイン+木造住宅=夜涼しい家
私の家は木造住宅で、設計にもパッシブデザインの要素が組み込まれています。
これらの工夫により、昼は暑くても夜には涼しくなるのです。
反対に、断熱性能だけを重視して設計した家だと、熱がこもってしまい、夜になっても外より暑い家になってしまうことも。これは本末転倒です。
住まいの「内装材」も快適さに影響する
容積比熱とは?
熱に関する性能にはいくつかの指標がありますが、「容積比熱」はその中でも注目すべきポイントです。
容積比熱が高い材料ほど、熱しにくく冷めにくい性質を持ち、夏は涼しく・冬は暖かい快適な住環境をつくります。
漆喰と石膏ボードの違い
- 石膏ボード(9.5mm):約830 J /(L・K)
- 漆喰:約1400 J /(L・K)
容積比熱を数値で見ると、漆喰の方が石膏ボードよりも約1.6倍、熱を蓄える力があることがわかります。
つまり、漆喰で仕上げた壁は夏に熱を吸収しても放出をゆっくり行うため、室内の輻射熱が穏やかになります。
結論|自然素材とパッシブデザインで「エアコンに頼りすぎない家」を

あまねこうでは
「夏は無冷房で外気温を超えない」
「冬は無暖房で朝の室温が15℃を下回らない」
という住まいの設計を理想としています。これは、省エネというだけでなく、人が快適に過ごせる環境づくりそのものです。
自然素材を使い、パッシブデザインを取り入れた住まいは、エアコンが壊れても涼しく眠れる家になる可能性があるということ。
この夏、エアコンの故障で改めて気づけた「住まいの本質」。まさに怪我の功名でした。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。
2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。
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