自然素材の家に住んで感じる空気の違い

自然素材の家に入った瞬間、「空気が澄んでいる」と感じる方は少なくありません。
これは気のせいではなく、建材に化学物質をほとんど含まないためです。
漆喰の壁は消臭・調湿作用を持ち、無垢材は湿度を吸収・放出する働きがあります。人工素材に比べて揮発性有機化合物(VOC)が少なく、室内の空気が清々しく感じられるのです。
においがこもりにくく、家族が安心して深呼吸できる住環境をつくるのに適しています。
夏と冬の快適さを実感

高断熱・高気密の家が増えていますが、自然素材の家は「体感温度」のやわらかさが違います。
夏は、庇や窓の設計とあわせて、無垢材や漆喰が持つ熱伝導や熱容量が室温の上昇をやわらげ、ひんやりとした感覚をもたらします。エアコンに頼りすぎなくても涼しく過ごせるのは大きな魅力です
冬は、無垢材の床のぬくもりが足元を冷やさず、漆喰や自然素材の断熱材が室内の温かさをやさしく保ちます。
底冷えの強い京都のような地域でも、暖房効率を高めながら快適な室内環境をつくり出せます。
心身への安心感

自然素材の家は、身体への安心感を与えてくれるのも特徴です。
特に赤ちゃんや小さなこどもは床に近い場所で長い時間を過ごしますが、床上30cmの空気がきれいに保たれるのは大きなメリットです。
化学物質の影響を受けにくいため、シックハウス症候群やアレルギーのリスクを軽減できます。家族全員が健康的に暮らせる環境を得られることは、自然素材の大きな価値といえるでしょう。
暮らしの中で実感する経年美化

人工素材は新築時の美しさを保つことが難しく、劣化すると交換が必要になります。
しかし自然素材は時間が経つほどに魅力が増します。無垢材の床は使い込むほどに飴色へと変化し、漆喰の壁はやわらかな陰影をまとって表情が豊かになります。
経年劣化ではなく「経年美化」と呼ばれるこの変化は、暮らす人にとって喜びとなり、家への愛着を深めてくれるのです。
よくある疑問とその答え
「自然素材は手入れが大変では?」という疑問を持つ方もいますが、実際には簡単なケアで十分です。
- 無垢材の床はサンドペーパーで水やアイロンを使い傷を直せる
数年に一度オイルを塗る - 漆喰の壁は軽い汚れなら消しゴムやスポンジで落とせる
必要に応じて部分補修も可能
また、「コストが高いのでは?」という不安もあります。
確かに初期費用は上がることがありますが、人工素材のように10~15年ごとに張り替える必要が少なく、長期的にはコストを抑えられるケースも多いです。
まとめ
自然素材の家に住んで実感できるのは、「空気の違い」「夏と冬の快適さ」「心身の安心感」、そして「経年美化による愛着」です。
数値では測れない心地よさは、実際に暮らしてこそわかるもの。健康的で快適な暮らしを長期的に実現するなら、自然素材の家は大きな選択肢になるはずです。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
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そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
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この記事を書いた人

中川 高士
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼少期から建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、28年以上にわたり幅広い建築会社で経験を積む。
営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまでを担い、建築の全体像を深く理解するに至った。
2023年に独立し、現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員
「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを大切に、自然素材を活かした住まいづくりを提案している。
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