自然素材とはなにか?

自然素材とは、木材・漆喰・石・和紙など、自然から採取したものを大きく改変せずに用いる素材のことです。化学物質をほとんど含まず、「呼吸する素材」とも言われます。
木や漆喰には湿度を調整する作用があり、夏のジメジメや冬の乾燥をやわらげてくれます。また経年変化で色合いや風合いが深まり、暮らしに味わいを与えてくれるのも魅力です。
人工素材とはなにか?


人工素材は、工場で化学的に加工・合成して作られた建材を指します。
代表例はビニールクロスや合板、複合フローリングなど。化学接着剤を用いた建材や集成材です。
均一で品質が安定しており、安価で短期間に施工できるため、多くの住宅に採用されています。ただし、経年劣化が早く、化学物質の放散による空気環境への不安も指摘されています。
自然素材と人工素材の違い

健康面の違い
自然素材はシックハウス症候群やアレルギーのリスクを抑えやすく、空気質に安心感があります。一方、人工素材は化学成分を含むため、敏感な人に不安を与える場合もあります。
快適性の違い
無垢材の床は冬の冷えをやわらげ、漆喰の壁は湿気やにおいを吸収するなど、自然素材は快適性を高める働きがあります。人工素材は空気を通さないため、冷暖房設備に頼る傾向が強いです。
メンテナンス性の違い
自然素材は手入れをすれば長持ちし、削る・塗り直すなどの補修が可能です。人工素材は劣化すると張り替えが必要で、廃材が多く発生します。
自然素材のメリットとデメリット
メリットは、健康的で快適な空気環境、経年美化、自然な風合いです。デメリットは、コストがやや高めであること、施工に熟練の技術が必要なことです。
人工素材のメリットとデメリット
メリットは、安価で工期も短く、仕上がりが均一なこと。デメリットは、耐久性の短さや健康への不安、廃棄処理の問題です。
自然素材の家を選ぶときのチェックポイント

- どこにどの自然素材を使っているか確認する
- メンテナンス方法を聞いておく
- 自然素材を熟知した工務店や設計者を選ぶ
特に自然素材を熟知した工務店に依頼することは重要なポイントです。
料理に例えるなら、普段イタリアンを作っているシェフに懐石料理を注文しても上手に作れないのと同じことになります。餅は餅屋、というわけです。
まとめ
自然素材と人工素材の違いを理解することは、快適な住まいづくりの第一歩です。数値では測れない“暮らしやすさ”は、素材の選び方で変わります。自然素材をうまく取り入れることで、健康的で快適、そして愛着のある住まいが実現します。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼少期から建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、28年以上にわたり幅広い建築会社で経験を積む。
営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまでを担い、建築の全体像を深く理解するに至った。
2023年に独立し、現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員
「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを大切に、自然素材を活かした住まいづくりを提案している。
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