はじめに|壁材として人気の自然素材「漆喰」と「珪藻土」

「家を自然素材で仕上げたい」「壁や天井にも化学物質を使いたくない」という方にとって、内装材としてよく登場するのが「漆喰」と「珪藻土」です。

どちらも昔から使われてきた天然素材であり、調湿や消臭などの機能性にも優れています。

今回はそれぞれの特徴や違い、選ぶ際に気をつけたい点をまとめました。

漆喰とは?|白くて美しい、呼吸する壁材

漆喰は「消石灰(しょうせっかい)」と呼ばれる石灰を主原料とした左官材です。

真っ白で美しい仕上がりが特徴で、姫路城などの城郭建築にも使われている伝統的な建材でもあります。

漆喰は、

  • 調湿作用がある(湿気を吸ったり吐いたりする)
  • 消臭効果がある
  • 静電気が起きにくく、ホコリがつきにくい
  • カビやウイルスの抑制にも効果的

といった、室内の空気を整える機能があるため、 こどもやペットがいるご家庭にもおすすめです。

最近では、カラーバリエーションもあり、デザインの自由度も高くなっています。

珪藻土とは?|調湿性能に優れたミネラル素材

珪藻土は、1億年以上前のプランクトンなどの殻が堆積してできた「二酸化ケイ素」を多く含む天然素材です。

かつては七輪やコンロの素材として使われてきましたが、近年は内装材としての注目度も高まっています。

珪藻土の特長は、

  • 非常に高い調湿性(湿度を一定に保つ)
  • においの吸着性が高い
  • ザラっとした独特の質感(砂のような見た目)

など、ナチュラルで素朴な雰囲気が魅力です。

ただし、漆喰に比べると仕上がりに凹凸が出やすいため、インテリアとしてのテイスト選びは重要です。

漆喰と珪藻土の違い

比較項目本漆喰珪藻土
主原料消石灰二酸化ケイ素(植物性プランクトンの化石)
調湿性◎~△(商品により差がある)
消臭性◎〜△
見た目なめらか/つるっとした仕上がりも可能ザラザラとした質感
耐久性高い中程度
施工のしやすさやや技術が必要比較的塗りやすい

どちらも自然素材ではありますが、仕上がりの印象メンテナンス性が少しずつ異なるため、目的や好みに合わせて選ぶのが良いでしょう。

選ぶ際の注意点|自然素材だからこそチェックしたい

漆喰も珪藻土も「自然素材」というイメージがありますが、実は製品によっては化学接着剤が混ぜられていることがあります

特に、

  • 珪藻土製品の多くは粉が落ちにくいように接着剤を多く含む
  • 漆喰も塗りやすさを重視して樹脂系の糊が添加されている場合がある

このような製品では、本来の調湿性や消臭性が損なわれる可能性があるため、注意が必要です。

無添加住宅では、接着剤を使わず自然由来の糊(海藻糊など)で塗る漆喰を採用しています。

自然素材のメリットをしっかり活かすには、素材そのものの質や施工方法までこだわることが大切です。

まとめ|本物の自然素材を正しく選ぼう

漆喰も珪藻土も、室内の空気環境を整えてくれる優れた自然素材です。

ただし「自然素材」とうたっていても、接着剤や樹脂が混ぜられている場合もあるため、 素材の成分や施工方法まで確認することが重要です

「あまねこう」では、無添加住宅の理念に基づき、化学接着剤を使わない本物の漆喰をおすすめしています。

自然素材の家づくりで迷われた際には、どうぞお気軽にご相談ください。

京都市で家を建てるなら地元の工務店へ

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あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。

実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。

2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。

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