自然素材の建材|漆喰(しっくい)と珪藻土

「家を自然素材で仕上げたい!」

「天然素材の家がいい!」

そのような声をたくさんお聞きします。中でも壁や天井に自然素材を塗りたいという場合、「漆喰(しっくい)」「珪藻土(けいそうど)」で迷う方も多いでしょう。

今回は、漆喰と珪藻土についてご紹介いたします。

漆喰(しっくい)とは

漆喰という言葉を聞いたことのある人は多いでしょう。有名な姫路城の内外装の壁が漆喰です。

真っ白、という言葉があてはまる眩しいくらいの白さが素敵です。

もちろん色をつけることも可能ですし、湿気を吸ったり吐いたりする調湿機能や臭いを吸収してくれたりするのでペットのいるお住まいにも最適です。

消石灰(水酸化ナトリウム)が原料で、太古の昔から世界中で使用されてきた建材です。

珪藻土(けいそうど)とは

漆喰に比べ、珪藻土という言葉を聞いたことがある人の方が少ないかもしれません。

土製のコンロで七輪を知っている人は多いでしょう。あの七輪が珪藻土で作られています。

元は海の底深く、プランクトンの死骸などが積もって固まったもの。1億年前後の期間をかけて有機物が分解された二酸化ケイ素の塊です。

漆喰と同様、調湿機能や臭いの吸収などに優れており、室内の壁や天井を自然素材で塗りたい時の代表的な素材です。

漆喰と珪藻土の違い

さて、漆喰と珪藻土の違いとはなんでしょうか。

難しく書くと前述のように素性が違います。

仕上がりで言うと、あくまでイメージですが、漆喰は練ったものを塗った感じを演出できます。逆に蔵などの漆喰の壁のようにツルッと仕上げることも可能です。

珪藻土は表面がザラザラと仕上がります。砂つぶを塗ったような全体に均一感のある整った感じに仕上がるのが魅力です。

漆喰と珪藻土を選ぶ際の注意点

漆喰も珪藻土も魅力的な材料なのですが、目的によっては大きな注意点があります。

もしも吸放湿などの湿気対策や、臭いの吸収などを目的にしている場合は接着剤の混入に気をつけてください。

特に珪藻土は、大量の接着剤を混ぜて塗ることが一般的なので、自然素材独特の機能を損なっていることがあります。

漆喰は海藻をもとにした糊で塗るのですが、最近では塗りやすさを第一に考えて接着剤を混ぜた商品が多く出回っています。

こちらも珪藻土と同様に、吸放湿などの機能を損なってしまいます。

まとめ

漆喰も珪藻土も自然素材。しかもビニールクロスにはない風合いや機能面がとても魅力的です。

但し、施工精度を優先すると接着剤で塗る場合が多く、機能面を損ないます。風合いや雰囲気を楽しみたい人は上記のような一般的な塗りやすい材料を。

機能面を優先したい人は、自然の糊を混ぜた漆喰や珪藻土を採用すると良いと思います。

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あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。
業界経験は28年を超える。
実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。
2023年に独立。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。

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