漆喰(しっくい)で快適な暮らしをしませんか

 これからマイホームを手に入れるみなさん、今よりも倍くらい快適な暮らしをしたくないですか。そうであればぜひ知っておいて欲しいことがあります。真っ白に輝く「漆喰(しっくい)」のことです。

目次

このブログのポイント

・数千年の歴史がある漆喰。マイホームに使うと良いことだらけです。漆喰がそもそも何からできているのか。解説します。

・漆喰を使うことで快適な暮らしが手に入る。具体的にはどういうメリットがあるのでしょうか。「空気が軽い」「なんだか明るい」「気持ちいい」「部屋の匂いがしない」など、さまざまな効果があるようです。

漆喰ってなに

 建築に使用されるこ漆喰。しかし漆喰が何からできているのか、ほとんどの人は知らないと思います。そしてこの漆喰を上手く利用すると、既製品では叶わない風合いと満足感を得られます。

漆喰を知ろう|漆喰の歴史

 漆喰は五千年の昔から世界中で使われてきた建材です。石灰岩を主原料にし、数工程を経て、水とふのり(海藻)で練ったもの。空気中の二酸化炭素を吸収して固まる「気硬性」の建材です。

 少し難しいことを書きました。例えば、水を吸収して固まる「水硬性」の建材の代表はコンクリートです。そして漆喰は気硬性という特徴で様々な効用・効能をもたらしてくれるのです。

漆喰の効用と効能

 漆喰のすべてを伝えるにはページが足りないので代表的な効用・効能を紹介します。外壁材と内装材に関して特徴、ポイントを紹介します。

漆喰の効用|外壁材

 漆喰は外壁材としてとても優秀です。科学的なことはさておき、耐火性、耐久性、断熱性という特徴があります。それら全てが建物の外壁には最適なのです。

 姫路城。外壁材として漆喰の全てを語ってくれています。長寿命で、火に強く、断熱性も高い。また屋根瓦の下地としても使用されます。姫路城もそうですし、沖縄県に代表される赤い瓦の下には漆喰が使われています。暑さを和らげてくれる、軽い、などのことが沖縄の屋根に最適なんですね。

漆喰の効用|内装材

 内装材の特徴の一つは湿気の吸放湿をしてくれるということ。高温多湿の日本の家屋には最適です。

 さらに漆喰は強アルカリ性。付着したウイルスなどを無効化してくれることが近年の研究で明らかになっています。インフルエンザ菌が不活性化するという話は有名です。また、コロナ菌にも有効なことが判明し、より一層見直されている建材です。

 カビにも有効。漆喰は基本的にカビません。但し、カビが繁殖する条件が揃い、長期間その環境が保たれると漆喰といえど表面にカビが現れます。ところが実はこれはアラートサイン。漆喰が空気環境が悪いことを教えてくれるのです。カビを取り除くお手入れも簡単。

 漆喰以外の材料だと、カビが顕在化した際は実は手遅れ。仕上げ材の裏側がカビだらけになっています。
(そんな現場を山ほど見てきました)

 たまに「漆喰はカビますよ」と説明する住宅関係者がいますが、これは知識不足。同じ条件下ではビニルクロスの方がカビやすいのです。

 さらに、匂いを吸収分解してくれたりなど、他にも山ほど効果があるのですが、また機会を改めます。

まとめ|漆喰の効用と効能

 良いことづくしの漆喰ですが注意点もあります。これを知らないことで、漆喰を採用したことを後悔しないようにして欲しいと思います。

施工時期に注意

 漆喰は寒い時に施工をすると、ひび割れやすくなるというマイナスの特徴もあります。冬季の寒い日の施工は避けましょう。

接着剤を混ぜないこと

 最近ではDIYブームもあり、ホームセンターでも漆喰を購入できるようになりました。ここでの注意点は「接着剤を混ぜない」ということ。ホームセンターなどで販売されている漆喰は、塗りやすくするために接着剤が混入されています。

 本来、漆喰の接着剤は「ふのり」と呼ばれる海藻をもとにした自然の糊。化学接着剤を利用すると今まで述べてきたような漆喰の効用、効能が期待できなくなります。

 似たような話だと「珪藻土」。珪藻土は漆喰と違い「ふのり」なども混ざっていないので、そもそも接着剤を使わないと塗れません。珪藻土自体は吸放湿に優れた材料なのですが、接着剤を使うことで同様に効用に期待ができません。

(自然の糊を使った珪藻土も販売されています。使用されるならぜひこちらを)

無添加住宅の漆喰

 当社あまねこうでは、無添加住宅の漆喰を採用しています。接着剤は混ざっていない国産の漆喰です。また、スサと呼ばれる植物の繊維が漆喰には入っています。

 このスサのおかげでひび割れなどしにくくなるのですが、無添加住宅の漆喰はスサが少し多めに入っていて、気になるひび割れを起こしにくい工夫がなされています。

京都市で健康住宅を建てるなら地元の工務店へ

 京都市で家を建てる場合、注文住宅でもリノベーションにおいても京都特有の環境に注意が必要です。景観条例に代表される地域によって変動する条例はわかりにくいですし、狭小道路、狭小地という環境も京都ならでは。また健康住宅についても、健康住宅とは何かということをお客様に明確に答えられることが必要です。

 地元での経験が長く、健康住宅なども工事経験の豊富な工務店を選ぶことは皆さんの大きな安心へとつながることと思います。

あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。2023年に独立。「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。