丸太の梁を見せる|魅せる|リノベーションの醍醐味

 京都市でリノベーション工事を手がける工務店「あまねこう」の中川です。木造の戸建てや家屋のリノベーション工事での醍醐味の一つに「梁丸太」を見せるというものがあります。

 梁というのは、柱が垂直に立つ構造として、水平に設置される構造材を「梁」と言います。そして昔の建物などは大きな開口部や小屋裏の梁に丸太を使用したりしていました。リノベーションの際、解体するとこの梁丸太が出てくることがあるのです。

梁丸太|古民家リノベーション

 一つ目は古民家のリノベーション工事の際、1階の部屋の天井に梁丸太が出てきた様子です。2階の天井に梁丸太があったのは現場調査時点で判明していたのですが、1階にもあり計画変更いたしました。

 現し(あらわし)といい、構造をそのまま見せることを指します。どちらの丸太も樹木の皮が付いていたので皮は撤去し、塗装を施しました。

 特に一階は天井が高くなり、部屋を広く感じることができてよかったと思います。壁、天井とも断熱工事も行い、窓には断熱窓を設置。寝室としてお使いただきやすいようにいたしました。

梁丸太|店舗リノベーション

 こちらは店舗工事の際、2階の天井で梁丸太を現しにした例です。現場調査の際に梁丸太があるのはわかっていたのですが、実際に天井を解体してみるとやはり勿体無い気がしてきました。

 お施主様も同様の意見で、では現しにしよう!と計画を変更いたしました。さらに天井、壁とも漆喰(しっくい)で仕上げましたので、雰囲気もよく飲食店舗として映える仕上げになっています。漆喰のおかげで料理や食材の匂いもなく、快適な空間に仕上がっています。

※こちらのイタリア料理店さんです
漆喰(しっくい)の壁で快適な食事空間が実現しました

まとめ|梁丸太|リノベーションで利用

 このように、古い木造住宅の場合は梁丸太が出てくる可能性があるので、計画によっては現しにするのも楽しいかもしれません。部位によっては法律の問題もあるので、そのあたりは建築士としっかり相談することをオススメいたします。

※新築で梁丸太を組み込んだ事例もあります
梁丸太を使う|木造住宅の醍醐味

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。2023年に独立。「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。