リノベーションを左右する階段のデザインとは|あまねこうが解説します

 京都市西京区でリノベーションを手がける「あまねこう」の中川です。さてリノベーション工事をする際、お客様のご要望の大前提は「以前よりも」快適に過ごしたい、ということがあると思います。

 中古物件を購入してリノベーションという方でも、新しい暮らし、人生に向けて快適に過ごしたからこそのリノベーション工事でしょう。

 さて、そんなリノベーション工事で、階段部分に着目して快適に過ごすテクニックがあるので紹介いたします。

▶︎家の中を明るくする階段の形状がある

 ストリップ階段をご存知でしょうか。通常「階段」というと業界では「箱階段」と呼ばれる階段を想像すると思います。箱階段とは文字とおり箱を段組したような階段です。

箱階段:通常の階段だが仕上げ材にこだわり魅せる階段に

 そしてストリップ階段とはこれも文字通り反対側が透けて見えるような階段です。デザインは様々で、既製品もありますが造ることが多いと思います。このストリップ階段は箱階段と違い、空間に置くように設置するので窓と組み合わせると、上階の陽光を階下に落とすことができます。

木製のストリップ階段:上階の陽光が落ちてきて明るいのがわかる

 部屋を明るくしてくれて、かつデザインとして映える階段も可能です。壁から生えているような階段は見ているだけでも楽しくなる造りですね。人によっては「怖い」と思う人もいるでしょうから、ここはご相談です。

片持ち階段:壁から生えたような印象のデザイン

 必ずしもストリップ階段にする必要はありません。ただ、明るくしたい、広く魅せたい、というような時は採用してみてはいかがでしょうか。得られる効果があればあるほど、リノベーションの満足度が上がると思います。

鉄のささらのストリップ階段:極限まで薄く仕上げた階段

 最後に重要な注意点を。階段は建物の主たる構造にあたります。掛け替えや位置変更の際は建築確認申請が必要となりますので、建築士としっかりと打ち合わせと確認をしておくことが必要です。たまにこのことを知らない工務店もあったりするので、後でトラブルにならないように押さえておきたいポイントです。

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。2023年に独立。「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。