古民家リノベーションの醍醐味を紹介
「古民家」と聞くと皆さんはどんな家を想像するでしょうか。
国は文化財の登録は50年以上と決めているので、少なくとも築50年以上の建物を古民家と呼んでも差し支えないと思います。
そんな古民家。今回は築90年近い古民家のリノベーションのお話しです。
古民家リノベーション|暑さ寒さの問題
古民家に実際に住むとなると、お客様が真っ先に言うのは「暑さ寒さ」の問題です。
特に寒さに関しては健康と寿命に直結しますので重要です。その他水回りの問題と間取り。昔と今では暮らし方が違うので間取りのご相談はじっくりと時間をかけます。
古民家の場合は家全体に断熱材を付加するなどは簡単な工事ではありません。本来は家全体の方が良いのですが、実際の暮らしと古民家に合わせて最適な工事内容を考える必要があります。
詳しく解説していきます。
部屋の断熱と暮らしやすさ|古民家リノベーション

こちらは後期高齢者がらす古民家のリノベーション計画時のパースです。
実は古民家になるとほとんどが「真壁」といわれる柱が見える構造になっています。柱が見えると言うことは「断熱材を効果的に設置するのが難しい」ということです。
もちろん建設費用が潤沢にあれば可能なのですが非現実的かもしれません。一部屋のみ断熱材で包む改修と、水回りやその他の間取りをやり変えるリノベーション工事となりました。
畳の部屋もしっかり残し、キッチンダイニングと2階の部屋が無垢のフローリング。壁は漆喰(しっくい)というご計画。
お客様にイメージを持っていただくためパースも作成いたしました。ワクワクしますね。
古民家リノベーション|部屋の明るさにもワクワクを

古民家では今の建築の考え方と違い、求める部屋の明るさが足りないなどの問題もあります。
前述の漆喰(しっくい)は光を反射するのでそれだけでも明るくなるのですが、せっかくなら間取りや造作で工夫をしたいところです。
部屋の中に陽光を取り入れるために壁をくり抜いたり、階段を工夫して光を落としたり、などなどワクワクするアイデアが出てきます。
まとめ|古民家リノベーション

いかがでしょうか。
どんな暮らしにしたいのか、どんな家にしたいのか、という要望とご予算のバランスを考えながらアイデアを出していく。
古民家リノベーションの醍醐味です。
注意点は「何ができるのか?」というところからスタートすると失敗します。どのような暮らしが良いのか、から考えてアイデアを出すことがポイントです。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。
2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。
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