キッチンカウンターの高さには理由があります|後悔しない間取り作成のテクニック

 間取りやプランの打ち合わせの時、平面図で打ち合わせすることが多いと思います。その際、キッチンカウンターの高さをどのように決めてらっしゃるでしょうか。そんなキッチンカウンターの高さについて解説します。

目次

このブログのポイント

・キッチンカウンターとはどの部分のことか。対面キッチン、カウンターキッチン、いろいろな呼び方がありますが整理します。

・キッチンカウンターの高さについて検討すべきポイントがあります。これさえ知っていれば使いやすいキッチンへと飛躍します。

キッチンカウンター|キッチンのどこの部分でしょうか

 キッチンカウンターと言うとほとんどの人がすぐにわかると思います。しかし単にそうだと思い込んでいて、実は違う部分のことや違うことだと考えているかもしれません。

キッチンカウンターとは一体なんのこと

 キッチンカウンターとはそもそもなんのことなのでしょうか。一般的には対面キッチンで向かい側に伸びたカウンターのことを指します。あくまでもキッチンに前にあるカウンター(板)のことです。

 混同しやすい例として、対面キッチンのことをカウンターキッチンと呼んだりすること。しかしカウンターのない対面キッチンもあるので、カウンターキッチンと対面キッチンは同じものではありません。

カウンターの無い対面キッチンの例

キッチンカウンターには幅がある

 キッチンカウンターには幅があります。壁の厚み15cmくらいから、配膳がしやすいように30cmくらいの幅を取ることもあります。暮らしに合わせて検討すると良いでしょう。

キッチンカウンター|高さを設定することが重要です

 キッチンカウンターの幅は「広い方がいいかなぁ」「狭くても大丈夫」と意識する人は多いようです。しかし一方で「高さ」に関してもしっかりと考えることが重要です。

キッチンカウンター|高さがポイントです

 さて、一戸建て、特に注文住宅や大規模リフォームの打ち合わせの際、対面キッチン(カウンターキッチン)をご要望されるお客様は多いと思います。

 カップボードや食器棚、冷蔵庫の位置などはチェックするのですが、意外と大切な「あること」を決めていない、説明を受けていない、という声を聞くことが多いのです。そのあることとは?それは

カウンターの高さ」です

キッチンカウンター|高さには理由があります

 このキッチンカウンターの高さは非常に重要です。しっかりと打ち合わせをされることをオススメします。この高さを明確に打ち合わせで決めていない住宅会社も多いようです。その場合はおおよそ高さ1050mmくらいに設定している感じです。

 高さ900mmにという要望を聞いたこともあります。かなり低い方です。実はキッチン側からお皿などの食器を配膳する際、カウンターが高いと置きにくいんですね。対面側の方も座っていると取りにくいので配膳しにくいわけです。暮らし方、使い方によって高さは検討すべき項目となります。

キッチンカウンター|手元が見える|手元が見えない

 とはいえ、カウンターの高さは低い方が良いわけでもありません。カウンターの高さが低いとキッチン側の水栓や手元がダイニングやリビングから丸見えになってしまいます。

 LDKの配置にもよるのですが、キッチンの手元を見せたくない人は、高さ1100mmくらいでちょうど良い高さになると思います。友達など来客が多いことが想定される場合はキッチンが散らかっていても見えにくいのでオススメです。余談ですが拙宅は高さ1100mmにしています。

立体的にプラン・間取りを考えるのが大切

 築20年。汚れていて恥ずかしいですが、キッチンの水栓など手元がほとんど見えていないのがわかると思います。

 「高い方が良い」とか「低い方が良い」などに優劣はありません。大切なのは「どのような暮らしや生活をするか」ということを確認せずしてプランや間取りの検討はできないということです。

まとめ|キッチンカウンターの高さとは

 プランや間取りは立体的に考えることが大切です。平面(二次元)だけで打ち合わせをすると思わぬ失敗をしますので、住まいづくり真っ最中のお客様はぜひ参考にしてください。

「2次元=平面図」だけで打ち合わせをしないこと

 平面図だけを見て全てを決定していくとキッチンカウンターの高さをはじめ、さまざまなことをで失敗や後悔の元になります。3次元(パース)で打ち合わせをしても良いでしょうし、漫画やイラストでも良いと思うので、立体的にどのように見えるか検討しましょう。

 検討すべきポイントを知っていれば失敗することも少なくなると思います。情報収集をしっかり行なって住まいづくりに臨んでいただきたいと願います。

京都市で家を建てるなら地元の工務店へ

 京都市で家を建てる場合、注文住宅でもリノベーションにおいても京都特有の環境に注意が必要です。不動産会社も京都に根差していますから売買なら不動産会社。建築なら工務店、という風にプロを選びましょう。

 地元での経験が長く、工事経験の豊富な工務店を選ぶことは皆さんの大きな安心へとつながることと思います。

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。2023年に独立。「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。