こんにちは。京都市で自然素材の注文住宅・リノベーションを手がける「あまねこう」の中川です。

住まいの間取りを考えるとき、多くの方が「キッチンは対面にしたい」とご希望されます。
その中で「キッチンカウンターの高さ」、きちんと決めていますか?

実はこの「高さ」は暮らしやすさに大きく関わるポイントです。
なんとなく工務店任せにしてしまうと、

「配膳がしにくい…」
「手元が丸見え…」

といった後悔につながることも。

この記事では、キッチンカウンターの基礎知識から、暮らしに合った高さの決め方までわかりやすくご紹介します。

キッチンカウンターってどの部分?

対面キッチンとカウンターキッチンの違いに注意

「キッチンカウンター」と聞いて、すぐにイメージできる方は多いと思います。しかし、混同しやすいのが「カウンターキッチン」との違いです。

カウンターキッチン=カウンターがあるキッチン、と思いがちですが、実はそうとは限りません。
対面キッチンでも、カウンターがない仕様もあるため、注意が必要です。

「カウンター」と呼ぶ部分はどこを指す?

ここでいうキッチンカウンターとは、キッチンの前面にある板状の天板のこと。
ダイニング側との仕切りとなる部分で、配膳や小物の仮置きスペースとして使われることが多いです。

幅だけじゃない!キッチンカウンターで大切なのは「高さ」

なぜ高さが重要なのか?

カウンターの「幅」は気にする方が多いのですが、「高さ」は軽視されがちです。
しかし、高さ次第で配膳のしやすさも、見た目の印象も大きく変わります。

一般的なカウンター高さの目安とは

住宅会社によっては、あらかじめ高さ1050mmで設定されていることも。
ただしこれはあくまでも目安。ご家庭の暮らし方によって、最適な高さは異なります。

暮らしに合ったカウンターの高さを考える

配膳しやすさを優先するなら低めがおすすめ

例えば、高さ1050mmだと、キッチン側から配膳するときに「ちょっと高くて置きにくい」と感じる方も。
ダイニング側で座って受け取る場合も、取りにくくなるケースがあります。

過去には高さ900mmにしたいというご要望もありました。かなり低めですが、配膳のしやすさを重視した結果です。

手元を隠したいなら高めのカウンターが◎

一方で、「ダイニングやリビングからキッチンの中を見せたくない」という方も少なくありません。
そういった場合は、高さ1100mmくらいにすると、水栓や調理中の手元がほとんど見えず、スッキリした印象に。

来客が多いご家庭にも人気の仕様です。
ちなみに、我が家のカウンターもこの1100mmに設定しています。

「平面図」だけで決めない!立体で間取りを考えるコツ

パース・模型・イラストで視覚的にチェック

カウンターの高さは、図面だけでは分かりにくい部分でもあります。
間取りの打ち合わせで平面図だけを見ていても、高さの違いは実感しづらいのです。

高さのイメージをつかむには、

  • 3Dパースや模型
  • 手描きのイラスト
  • 実物に近いサンプル

など、立体的な視点を取り入れるのが効果的です。

高さの失敗を防ぐには情報収集がカギ

「高ければ良い」「低ければ便利」ではなく、暮らし方に合わせて選ぶのがベスト。

たとえば、

  • 配膳を重視する共働き家庭
  • キッチンを見せたくない来客の多い家庭
  • 子どもがカウンター越しに食べる場面が多い家庭

それぞれ適した高さが違ってきます。
住宅会社任せにせず、ぜひ自分たちの暮らしを思い描いて、納得いく高さを決めてください。

まとめ|キッチンカウンターの高さは「暮らし方」で決める

間取りやプランの打ち合わせでは、高さの検討が後回しになりがちです。
ですが、キッチンカウンターの高さは、暮らしやすさを左右する大事な要素。

「なんとなく」で決めずに、生活動線や配膳のしやすさ、手元の見え方などを意識して選びましょう。

また、打ち合わせの際は「立体的な視点」で高さを検討することが、後悔のない住まいづくりのカギになります。

京都市で家を建てるなら地元の工務店へ

京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。

そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。

あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。

実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。

2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。

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