『マイホームを持つより賃貸の方が良いの?』京都の工務店あまねこうが徹底比較します

 京都で住まいづくりを提供する「あまねこう」の中川です。早速ですが住宅や暮らしを考えたときに必ず発生する話題があります。それは所有か賃貸か。マイホーム所有と賃貸住宅、どちらが良いのか。このテーマに切り込んで参ります。

▶︎マイホーム所有と賃貸、どちら得なのか

 さて、住宅に関して所有と賃貸のどちらが得なのか、という話をよく耳にします。結論を先に書くと、この質問は愚問です。損得で所有と賃貸を比べることはできません。

 ビアガーデンや居酒屋でビールを飲んだ時に「損をした」と誰も思わないでしょう。とはいえ費用面は気になるところだと思います。一度計算してみましょう。

▶︎マイホーム所有と賃貸暮らし、具体的に計算してみましょう

 30歳を起点にします。日本人男子の平均寿命が約80年。ゆえに50年という年月で必要な費用を計算してみます。支払回数は賃貸が50年、住宅ローンは35年とします。およそ3000万円の借入(3000万円の物件購入)と想定します。

賃貸住宅:
家賃 8万円 600ヶ月
支払い額 4800万円

持ち家:
ローン8万円 420ヶ月
支払い額 3360万円 
+メンテ費用600万円 + 固定資産税750万円

火災保険は同じくらいなので一旦無視。総額は

賃貸住宅:約4800万円
持ち家 :約4710万円

 これはびっくりですね。ほぼ変わりません。マンションの場合であれば管理費も必要です。そうなると持ち家の方が経費高ですね。

と、そう思った方、見落としていることが一つ

 持ち家の場合は資産が残ります。仮に持ち家の市場価格が1500万円(3000万円の半分)だとすれば、4710万円から1500万円を差し引き、3210万円となり、価格では所有の方が経費安ということがわかりますね。

 さらに持ち家の場合は、ちゃんとしたメンテナンスを定期的に行えば資産価値が下がりにくくなり市場価格を高く保てるので、メンテナンス費用も掛け捨てにならない傾向もあるんです。

▶︎実は賃貸の資産価値は価格ではない

 また、住宅ローンの場合は団体信用生命保険に入るので、債務者に万が一があればローンは無くなります。賃貸の場合はご家族が残った場合では家賃を支払い続けることになります。

 このように経費面の計算は理論上では所有に軍杯が上がってしまうのです。さて、ここで冒頭の「損得」の話に戻ります。

 賃貸の資産価値、値打ちは経費面ではありません。駅が近いところに住める。いつでも引越しができる。生活スタイルが変わった際にはそれに合った家にいつでも住み替えられる、などなどお金ではないところに良さがあるのです。

 マイホーム所有が「得」ですよ、と営業された時は「費用面」に話を持って行ってるのです。ある意味うまくリーディング、営業されているんです。

 賃貸か所有かを本気で迷っている方々は、今回の記事を参考にして、ご自身がどこに値打ちを感じるか、ということを忘れないでくださいね。

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。2023年に独立。「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。

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