みなさんこんにちは。京都市西京区で注文住宅を手掛ける「あまねこう」工事担当の中川です。
今回は、住宅の基礎工事で必ず行われる「配筋検査」について詳しく解説します。
鉄筋コンクリート造ベタ基礎と配筋検査

注文住宅の仕様書には「鉄筋コンクリート造ベタ基礎」と記載されます。
現在では当たり前に思われるかもしれませんが、ひと昔前には「無筋」の基礎も存在しました。鉄筋が適切に組まれていなければ、強固で安全な基礎にはなりません。
そこで必要となるのが「配筋検査」です。鉄筋を組んだ後、設計図面通りに施工されているかを確認するための検査が行われます。
第三者機関による配筋検査の仕組み

配筋検査は自社チェックだけではなく、第三者機関から派遣された検査員によって行われます。
これにより虚偽報告を防ぎ、施主にとっての安全性を担保しています。また、万が一基礎に欠陥があった場合に備え、瑕疵担保責任保険が適用される仕組みとなっています。
不合格であれば当然工事を進めることはできません。つまり、配筋検査は家づくりの品質を守るための重要なステップなのです。
鉄筋は「適当」ではなく構造計算で決まる
※構造計算されていない基礎の配筋

※構想計算された基礎の配筋

鉄筋の太さやピッチ、組み方はすべて構造計算によって決定されます。
ここが基礎工事で最も重要なポイントのひとつです。しかし、2階建て木造住宅の場合は「4号特例」と呼ばれる制度により、構造計算書の提出義務がありません。
そのため、一部の建築では「構造計算をしなくても良い」と解釈され、十分な検証がされないまま施工されるケースも存在します。
構造計算されていないコンクリートビルに入りたいと思う方はいないでしょう。
住宅の基礎も同じ鉄筋コンクリート造です。構造計算された基礎であるかどうかは、安心して暮らせる住まいづくりのために欠かせない視点なのです。
まとめ
・配筋検査は基礎の鉄筋が設計通りに組まれているかを確認する重要な工程 ・第三者機関が検査を行い、安全性と保険適用を担保 ・鉄筋の仕様は構造計算によって決定されるが、木造住宅では制度上の抜け穴が存在
家づくりを考える際には、「基礎が構造計算されているか」「配筋検査が適切に行われているか」を必ず確認してください。安全で長持ちする住まいづくりのために、覚えておいていただきたい大切なポイントです。
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この記事を書いた人

中川 高士
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼少期から建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、28年以上にわたり幅広い建築会社で経験を積む。
営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまでを担い、建築の全体像を深く理解するに至った。
2023年に独立し、現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員
「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを大切に、自然素材を活かした住まいづくりを提案している。
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