マイホームを検討している方の多くが気にされる「シロアリ対策」。
一般的には防蟻剤による処理が行われますが、薬効が切れれば保証も切れるのが実情です。今回は、基礎工事の段階でできるシロアリ対策の一つとして「玄関ポーチとの関係」に注目して解説します
基礎工事で見落とされやすい玄関ポーチのリスク


間取りや見積もりの打ち合わせで「玄関ポーチは外構工事で作りましょう」と提案されることがあります。
ローコスト住宅でよく見られるパターンですが、実はこれがシロアリ被害につながるリスクを孕んでいます。
玄関ポーチを基礎工事とは別に後から施工した場合、見た目には一体化していても構造的には「縁が切れた状態」になっています。
例えば玄関の内部も外部もポーチは土のままにしている現場も。この時は後から打設するコンクリートと基礎の隙間にリスクが潜みます。
外部のポーチも後付けの場合は基礎とポーチの隙間がシロアリの通り道になってしまいます。
その隙間がシロアリの侵入経路となり、家全体に被害を及ぼす可能性があるのです。
あまねこうの基礎工事とシロアリ対策

あまねこうでは、基礎工事の段階からシロアリ対策を組み込みます。
- 掘り方の際に捨てコンを打設し、地面からシロアリが侵入できない物理的バリアをつくる
- ポーチ部分も同時に施工し、後付けによる隙間をなくす
- 防蟻処理にはホウ酸を使用し、薬剤に頼らない長期的な対策を実現
このように、基礎工事とポーチを一体で考えることが、構造的にもシロアリ対策の観点からも有効です。
勝手口の踏み台も同じ考え方

玄関ポーチだけでなく、勝手口の踏み台なども同じです。基
礎に隣接して後付けされると、そこがシロアリの侵入ルートになってしまいます。基礎工事の際に踏み台部分も同時に施工しておくことで、シロアリリスクを大幅に下げられます。
まとめ:安さ優先では見えないリスクが潜む
「シロアリ対策は防蟻剤で」と思い込んでしまうと、玄関ポーチや踏み台の施工方法に潜むリスクを見落としてしまいます。
見積もりを安く抑えることも大切ですが、それによって大切な住まいにリスクを負わせてしまっては本末転倒です。
これから住まいづくりを考える方には、基礎工事の段階からこうしたポイントを知っておいていただきたいと思います。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼少期から建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、28年以上にわたり幅広い建築会社で経験を積む。
営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまでを担い、建築の全体像を深く理解するに至った。
2023年に独立し、現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員
「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを大切に、自然素材を活かした住まいづくりを提案している。
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