こんにちは。京都市西京区でリノベーションを手がける「あまねこう」の中川です。
今回は、リフォーム・リノベーション工事においてとても重要な「現地調査」と「パース提案」について、実例を交えてお伝えします。
なぜ現地調査がそれほど重要なのか?
建築において、現地調査は“命”といっても過言ではありません。
とくにリノベーションやリフォームでは、
- 解体してみないとわからない隠蔽部分の存在
- 家具などで見えない構造
- 建築当時の仕様や補修履歴による想定外の事象
など、現場での確認不足が後のトラブルに直結するケースが多くあります。
家具が多くても想定すべき“見えない構造”
今回の木造戸建てリノベーションでも、現地調査時には家具が多く、すべてを確認できたわけではありませんでした。
ただし経験上、
- 部屋を広げる=構造柱や梁が残る可能性がある
という前提を持っておくことはとても大切です。
「おしゃれ」より「現実」を伝えるパースの役割
この工事では、8畳の和室を6畳に縮小し、隣接する空間と一体化させてリビングを広げる計画でした。
解体により天井裏から現れる柱や梁。
それが室内に**“梁型(はりがた)”**として現れる可能性を、事前にパースで視覚的に説明しました。

「素敵になりますよ!」というイメージパースではなく、
**「こうなってしまうかもしれません」**という正直な説明パースです。

お客様にとっても、完成後の見た目をイメージしやすく、意思決定の判断材料になりました。
結果:想定通りの仕上がりに
事前に説明していた柱や梁型は、パース通りに出現。施工もスムーズでした。
お客様も「言われていた通りですね」と納得してくださり、
トラブルや後悔のないリノベーションに繋がりました。
まとめ|“都合のいいこと”だけでなく、“現実”も共有する
リノベーションにおいて、
「おしゃれな仕上がり」や「デザイン性」ももちろん大切ですが、
本当に信頼できる工務店とは、隠せない事実をしっかりと伝えてくれる会社だと私たちは考えます。
見た目が美しいパースも大切ですが、
- 隠蔽部分のリスク
- 構造上の制限
など、“想定される現実”を可視化するパースこそが、お客様の安心につながります。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。
2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。
住まいづくりで悩む方々へ
「他社で質問しても今ひとつハッキリしない」
「いろいろ勉強してからスタートしたい」
いい家を建てたいなら、
いい住まいづくりをしないと失敗します。