ドアの打ち合わせに時間をかけていますか?|住まいづくりの満足度との関係

 京都市で自然素材を使ったリノベーション・注文住宅を手がけるあまねこうの中川です。早速ですが「内部建具」と言われてみなさんはなんのことか判るでしょうか。

 内部建具とは要するにドアや扉のことです。○ナ○ニック、リ○シ○、などの有名メーカーから好みのデザインや色を選んでらっしゃると思います。今回はリノベーション工事での建具の打ち合わせの紹介です。

建具のデザインのご要望|建具製作へと

※ハレクラニ:HPから抜粋

 あるお客様のお話です。新婚旅行に行った際に宿泊したホテルの部屋のイメージを再現したいとのご要望でした。そして画像を見せていただいたとき、「建具を作ろう」と一瞬で答えを出しました。

 建材メーカーの既製建具がダメなわけではありません。製作すると金額が高いから、手間がかかるから、などなど頭から製作建具を検討しないというのは勿体無いですね。
(あの手この手で安価に製作できました)

工場で製作した際の画像

イメージの具現化|時間をかけた打ち合わせを

打ち合わせ時のイメージパース
完成時の写真

 大切にしたいのはイメージと、それを具現化するための打ち合わせの時間。ひょっとしたら「検討したけど採用しない」ということになるかもしれません。でもそこに費やした時間と労力はムダではありません。

後日「そんなことができるって知らなかった…」なんてことになって後悔するかもしれませんから。しかも、もしそのアイデアがカタチになり、完成したとしたら。その喜びは想像するに難くありません。

 ドアのデザインを決めるとき、カタログからセレクトするのと、イメージを具現化するのとで得られる満足度は必ず変わります。

 画像は建具の製作が完了し、仮吊りをしている様子です。実は海外の建具はペンキを塗っていることが多いのです。そのペンキのチープな具合が味になるわけです。

 しかし今回は、背が高い建具で反ったりすることの対策にオーク材を使用して作成しました。当然ですがなかなかの高級感。

 ペンキを塗ってわざわざチープに仕上げるか、無塗装で吊り込むか、もしくは浸透系塗料(オイル)で仕上げるか。ここでまたお客様と打合せになりました。結論は木目を活かしながら白っぽくなるように、とオイル塗装にいたしました。

 何を叶えたいのか。具体的に判れば判るほど、アイデアは湧いてくると思います。住まいづくりの何に時間と予算を投資するのかで満足度が大きく変わります。打ち合わせにはしっかり時間をかけましょう。

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー。実家は工務店。幼少より建築に触れながら育つ。大手ハウスメーカー、地域ビルダー、社員一人の工務店まで経験。営業マンからスタートし、それぞれの企業で事業マネジメントまで行う。2023年に独立。「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」など暮らしスタイルに必要な資格を活かし「家」ではなく「住まいづくり」というサービスの提供に力を入れている。