
年末は、仕事や暮らしを少し立ち止まって振り返りができる時期。
そしてこの「立ち止まれる時間」は、家づくりを考えるうえでとても大切なタイミングなのではないでしょうか。
家づくりがうまくいかなかったと感じる方の多くは、「家をどうするか」を考える前に、
整理しておくべきことを整理しないまま進んでしまった という共通点があります。
違う記事でも、家づくり・住まいづくりに不安を抱えた際に役立つ簡単な「整理」と道筋を3つ紹介いたしました。
今回はそれでも不安が募ったり迷走してしまう方に、そもそも論としてぜひ一度立ち止まって考えてほしい3つの整理についてお話しします。
- 1. なぜ“整理”ができていないと家づくりは迷走しやすいのか
- 1.1. 情報や選択肢が多すぎる時代だから
- 1.2. 年末は“暮らしの違和感”に気づきやすい
- 2. 整理①|「今の暮らし」で感じている不満を整理する
- 2.1. 理想より先に“不満”を書き出す
- 2.2. 小さな違和感ほど大切にする
- 3. 整理②|「家族の暮らし方」を整理する
- 3.1. 家族で同じイメージを持っているとは限らない
- 3.2. “今”だけでなく“数年後”も想像する
- 4. 整理③|「家づくりで大切にしたい価値観」を整理する
- 4.1. 性能・広さ・デザインの前に考えてほしいこと
- 4.2. 年末は価値観を言葉にしやすい
- 5. まとめ|家づくりは“急がない準備”がいちばんの近道
なぜ“整理”ができていないと家づくりは迷走しやすいのか

情報や選択肢が多すぎる時代だから
今は、性能・デザイン・間取り・設備など、情報が簡単に手に入る時代です。
選択肢が多いこと自体は悪くありませんが、
判断の軸がないまま情報を集めると、かえって迷いが増えてしまいます。
年末は“暮らしの違和感”に気づきやすい
年末年始は家で過ごす時間が増え、今の住まいに対する小さな不満や違和感が見えやすくなります。
この感覚は、家づくりを考えるうえで非常に役立つと思います。
整理①|「今の暮らし」で感じている不満を整理する

理想より先に“不満”を書き出す
「どんな家にしたいか」を考える前に、
まずは今の暮らしで感じている不満を整理してみるのも良いでしょう。
・朝の支度が慌ただしい
・洗濯や片付けが回らない
・落ち着いて過ごせる場所がない
・家族との距離感がちょうどよくない
こうした不満は、間取りや動線を考えるうえで大切なヒントになります。
小さな違和感ほど大切にする
大きな不満でなくても構いません。
「なんとなく使いにくい」「少しストレスを感じる」
その感覚こそが、暮らしを良くする出発点になるのではないでしょうか。
整理②|「家族の暮らし方」を整理する

家族で同じイメージを持っているとは限らない
家づくりの相談をしていると、同じ家族でも「家に求めているもの」が違うケースはとても多いです。
・家で静かに過ごしたい人
・家族で集まる時間を大切にしたい人
・仕事や勉強に集中できる空間がほしい人
これらを言葉にせず進めてしまうと、後からズレが生まれます。
“今”だけでなく“数年後”も想像する
こどもの成長、働き方の変化、ライフスタイルの変化。
今だけでなく、数年後の暮らしも一度想像しておくことで、
無理のない家づくりにつながります。
整理③|「家づくりで大切にしたい価値観」を整理する

性能・広さ・デザインの前に考えてほしいこと
性能が高いことも、広いことも、デザインが良いことも大切です。
ただ、それ以上に大切なのは
「自分たちはどんな暮らしを大切にしたいのか」 という価値観です。
・落ち着いて過ごせること
・家事が無理なく続くこと
・こどもとの時間を大切にできること
この価値観が整理されていないと、選択のたびに迷いが生まれます。
年末は価値観を言葉にしやすい
忙しい日常の中では見えにくい価値観も、
年末の静かな時間だからこそ整理しやすくなります。
まとめ|家づくりは“急がない準備”がいちばんの近道

家づくりは、急いで決めるほど後悔が増えやすいものです。
一方で、始める前にしっかり整理ができていると、判断は驚くほどスムーズになります。
年末という節目のタイミングだからこそ、
「どんな家にするか」より先に
「どんな暮らしをしたいか」 を整理してみましょう。
きっと、後悔の少ない住まいづくりにつながると思います。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼少期から建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、28年以上にわたり幅広い建築会社で経験を積む。
営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまでを担い、建築の全体像を深く理解するに至った。
2023年に独立し、現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員
「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを大切に、自然素材を活かした住まいづくりを提案している。
住まいづくりで悩む方々へ
「他社で質問しても今ひとつハッキリしない」
「いろいろ勉強してからスタートしたい」
いい家を建てたいなら、
いい住まいづくりをしないと失敗します。




