
みなさんこんにちは。京都市西京区で自然素材の家づくりを行っている「あまねこう」です。
中古住宅を購入する際、「そのまま住む」よりもリフォームやリノベーション、あるいは建て替えを前提に考えている方は少なくありません。
しかし実際には「希望する工事ができない」「予算を超える出費が発生した」と後悔するケースも多く見られます。
今回は、中古住宅購入で後悔しないために、事前に確認すべき項目をチェックリスト形式で整理しました。
これから建築工事を前提とした中古住宅の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
なぜチェックリストが必要なのか

まずは不動産の購入です。
不動産会社による重要事項説明は、あくまで最低限の法的義務にとどまります。
たとえば「宅地造成規制区域である」「建築可能である」といった説明はされますが、実際の工事計画に直結する部分までは十分にカバーされていません。
そのため、購入者自身が 構造・費用・法令 の観点からしっかりと事前確認を行うことが必要です。
チェックリスト① 構造に関すること

- 壁を抜いて広い空間が作れるか(耐力壁の有無を確認)
- 天井を上げたり吹き抜けを設けることが可能か
- キッチンや浴室など水回りの移動が現実的か
構造的な制約は、希望する間取りや空間づくりを左右します。購入前に工務店に調査を依頼することをおすすめします。
チェックリスト② 費用に関すること

- アスベスト調査を実施したか
- 解体費用の概算を確認しているか
- シロアリ被害や腐朽など、追加補修の可能性を考慮しているか
- 古い配管・電気設備の交換費用を見込んでいるか
費用面での見落としは、予算オーバーの最大要因です。特に築古住宅は「解体してみたら想定外の不具合が出る」ことが珍しくありません。
チェックリスト③ 法令・条例に関すること

- 京都市の景観条例で外壁塗装の色や屋根形状が制限されないか
- 建ぺい率や容積率の制限で希望の延床面積が確保できるか
- 道路幅や接道条件によって建物の高さに制約がかからないか
京都市は特に景観や歴史的な町並みを重視しているため、法令や条例の影響を受けやすい地域です。必ず行政窓口で確認しておきましょう。
チェックリスト④ パートナー選び

- 信頼できる住宅会社や工務店に購入前から相談しているか
- 行政窓口で規制内容を確認したか
- 解体業者やリフォーム会社から事前に見積もりを取ったか
「購入してから相談」では遅く、工事計画に支障をきたす可能性があります。購入検討の段階から専門家をパートナーにすることが、後悔を防ぐ近道です。
まとめ
中古住宅を購入する際に「リフォームすれば大丈夫」「建て替えれば理想の家にできる」と考えるのは危険です。
構造・費用・法令の3つの観点を事前にチェックし、または信頼できる専門家(住宅会社、工務店)と一緒に判断することが重要です。
今回ご紹介したチェックリストを参考にすれば、中古住宅購入後の後悔を防ぎ、安心してリフォーム・リノベ・建て替えを進めることができます。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼少期から建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、28年以上にわたり幅広い建築会社で経験を積む。
営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまでを担い、建築の全体像を深く理解するに至った。
2023年に独立し、現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員
「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを大切に、自然素材を活かした住まいづくりを提案している。
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