京都市西京区で注文住宅を手がける「あまねこう」の中川です。住まいづくりの中で、建物の外観、デザイン、みなさま気になると思います。切妻、寄棟、片流れと呼ばれる屋根の形状は住まいづくり真っ最中の方なら聞いたことがあるキーワードだと思います。
そんな中、知っておくと外観がカッコよくなる技をご紹介します。

◼︎横垂木という方法で屋根を薄く見せる

屋根の構造で特に知っておいて欲しいのは「母屋(もや)」と「垂木(たるき)」と呼ばれる部分。瓦など屋根材の野地(のじ)という下地を支える部分です。

母屋に対して直行する方向に垂木は設置されます。この垂木をケラバの部分だけ横に設置するという方法を「横垂木」とか「ハシゴ」と現場では呼びます。

※端の垂木だけが横方向になっている

◼︎線を細くすると建物のデザインはシンプルになる

前述の横垂木で屋根を仕上げると、屋根を薄く仕上げることが可能です。建物の外観の第一印象は細かいところには目がいきません。なんとなく全体像が目に入り「カッコいい」というような印象が芽生えます。

この際、無意識に感じるのが細部のデザインです。中川が感じるところでは、樋と屋根の厚みが重要です。外観も内装も目にみえる線の厚みとデザインはとても大事で、ぜひ周辺の建物の屋根の厚みをチェックしていただきたいと思います。樋に関しては別の機会に触れますが、外観デザインにこだわっている方には今回の「横垂木」を検討してみてください。

ちなみに、屋根は母屋と垂木など直行することで「井桁(いげた)」の形状になり地震の揺れに対応しています。横垂木など採用する場合は屋根荷重と構造計算は必須です。デザインだけ真似る、というのはNGですのでご注意ください。