自然素材の家を見学すると、「なんだか空気が違う」と感じる人がいます。

とはいえ空気は目に見えないので、「気のせいかな?」と思うのも自然です。

結論としては、感じ方には個人差がある一方で、家の空気は湿度、においの元、換気、温度などの組み合わせで変わります。自然素材はその一部に影響し得るため、仕組みを知っておくと判断がしやすくなります。

「空気が違う」と感じやすい理由は、主に3つ

「空気感」は一つの要因で決まるというより、いくつかが重なって生まれることが多いです。初心者の方は、まず次の3つで整理すると分かりやすいです。

1)湿度の体感(さらっと/じめっと)

無垢材や塗り壁など、素材によっては湿気を吸ったり放したりする性質が語られます。

室内の湿度が極端になりにくいと、さらっと感じたり、過ごしやすいと感じたりすることがあります。

ただし湿度は、換気のしかたや生活習慣(加湿器、室内干しなど)でも大きく変わるので、「素材だけで決まる」と考えすぎないのがポイントです。

2)においの元が少ない/においが残りにくい

新築特有のにおいは、建材や接着剤、塗料などに由来する成分が関係する場合があります。

自然素材中心の家では、使う材料の種類や量が変わるため、においの感じ方が変わる可能性があります。

ただ、自然素材でも“何をどれだけ使うか”は家によって違いますし、家具やカーテン、家電など生活に入るものでもにおいは変わります。

3)換気と温度が整うと「空気感」が良くなる

素材の話と同じくらい大事なのが、換気と温度の安定です。換気計画が整っていて、断熱や気密(すき間の少なさ)も適切だと、温度ムラや結露が起きにくくなり、結果として「空気がきれい」「居心地がいい」と感じやすくなります。
自然素材の良さを活かすには、この“家全体のつくり方”とセットで考えるのが現実的です。

誤解しやすい点:自然素材=健康になる、ではない

ここは大切なので、はっきり整理します。自然素材の家だからといって、誰にとっても必ず「健康になる」「症状が良くなる」と言い切れるものではありません。

体感は人によって違い、原因も複数が絡むからです。

体感には個人差がある

においに敏感な人もいれば、湿度の変化に敏感な人もいます。

花粉、カビ、化学物質など、気になる原因は人それぞれです。もし症状が強い場合は、住まいだけで抱え込まず、医療機関などへの相談も視野に入れると安心です。

「自然素材」も幅が広い

無垢、珪藻土、漆喰などは、配合や施工方法で性質が変わります。

たとえば「珪藻土」と言っても、固めるための材料や下地処理で特徴が変わることがあります。
だからこそ、「自然素材です」と言われたら、どこに何を使っているのかを具体的に確認することが大切です。

初心者向け:後悔しない確かめ方

「空気が違う」を納得して選ぶには、見学や打ち合わせで確認の軸を持つのが近道です。

見学で見るべきは「素材」だけでなく「換気・断熱」

素材の説明は分かりやすい一方、暮らしの快適さは換気や断熱でも大きく変わります。

換気の考え方、結露対策、温度ムラが出にくい工夫などを一つ聞くだけでも、家づくりの質が見えやすくなります。

使っている材料を「どこに」「何で」確認する

床・壁・天井の仕上げだけでなく、下地材や接着剤、塗料など、見えない部分も含めて確認できると安心です。

特ににおいが気になる方は、「仕上げ材だけ」ではなく「壁の構成(下地まで含めて)」を聞いてみてください。

自分の基準を作る

最後はここです。「乾燥がつらい」「においが苦手」「結露が怖い」など、何が嫌なのかを言語化すると、比較がしやすくなります。

住まいづくりは正解が一つではないので、自分の基準があるほど納得しやすくなります。

まとめ

  • 「空気が違う」は気のせいだけでなく、湿度・におい・換気/温度の影響で起こり得ます。
  • ただし素材だけで決まらず、設計と施工の総合で体感が変わります。
  • 自然素材=健康になる、ではなく、期待値を整えて選ぶことが大切です。
  • 見学では素材に加えて、換気・断熱、材料の使い方(下地含む)まで確認すると安心です。

次の見学では、「換気の考え方」と「壁は何でできていますか(下地まで)」を一つずつ聞いてみてください。判断の軸がはっきりしてきます。

京都市で家を建てるなら地元の工務店へ

京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。

そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。

あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士

京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。

実家が工務店という環境で育ち、幼少期から建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、28年以上にわたり幅広い建築会社で経験を積む。
営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまでを担い、建築の全体像を深く理解するに至った。

2023年に独立し、現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。

【保有資格等】
・建築物石綿(アスベスト)含有建材調査者
・愛犬家住宅コーディネーター
・ホウ酸施工管理技士
・空気測定士
・向日市固定資産税評価委員会委員

「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを大切に、自然素材を活かした住まいづくりを提案している。

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