
こんにちは、京都で自然素材の家づくりを行う「あまねこう」です。
今回は、自然素材の家が"夏にこそ快適"だと言われる理由のひとつ、 「蓄熱性」について、実際の建材を交えて詳しくご紹介します。
自然素材の「蓄熱性」とは?

蓄熱性とは、熱を蓄えてゆっくり放出する性質のこと。 この性質を持つ素材を使うことで、 外気温の変化に左右されにくい、安定した室温の住まいを実現できます。
特に夏は、昼間に暑くなっても素材が熱を急激に室内へ伝えないため、 夕方以降に涼しさが戻ってくるという体感につながるのです。
実際に使われる建材とその蓄熱効果
漆喰(しっくい)

漆喰は石灰を主成分とした自然素材で、 断熱性と同時に適度な蓄熱性も持ち合わせています。
- 昼間の熱を受けても室内に急激に伝わらない
- 夜になって気温が下がると、漆喰の熱も徐々に抜けていく
そのため、昼間に熱気を感じたとしても、 夜には快適な室温に落ち着くという暮らしが可能になります。
さらに、調湿性・抗菌性にも優れているため、 夏の不快な湿気やニオイ対策にも効果的です。
土壁(中塗り土・本土壁など)

土壁は、古くから日本の住まいに使われてきた素材。 気温の変化に応じてじんわりと熱を受け止め、ゆっくり放出してくれます。
- 夏は外の暑さを吸収しにくく、夕方に冷えやすい
- 冬は室内の暖気をため込んで放出する効果も
蓄熱性だけでなく、防音性・調湿性にも優れ、 現代でも再注目されている自然素材のひとつです。
無垢の厚みのある木材(例:30mm厚の杉やシンゴン)

床や壁に使われる無垢の木材も、 厚みがあるほど熱容量が大きく、蓄熱性が高くなります。
特にあまねこうで推奨している「シンゴン」という樹種は、 柔らかく足ざわりが良いだけでなく、 ゆっくりと熱を吸収し、じんわりと放出する性質があります。
そのため、
- 昼は床が熱くなりにくく、足元がさらっとする
- 夜はじんわりと放熱し、空気がこもりにくい
といった体感的な快適さにもつながっています。
まとめ:蓄熱性がもたらす「暮らしのリズム」

蓄熱性のある自然素材を使うことで、 1日の気温変化が激しい日本の夏でも、 朝・昼・夜の温度差をやわらげる室内環境が実現できます。
一瞬の冷たさ・涼しさではなく、 持続的に心地よさが感じられる家こそが、あまねこうの目指す住まいです。
素材選びに迷っている方や、 暑さ・寒さのストレスから解放されたい方は、 ぜひ一度、私たちにご相談ください。
最後に、以前に書いた記事が参考になると思います。自然素材の家の暮らしに興味のある方はぜひご参照ください。
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この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。
2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。
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