中古住宅の購入とリフォーム見積もりのタイミングに注意

中古戸建てや中古マンションを購入してリフォームをご計画の方は多いでしょう。逆にリフォームありきで中古物件を探している方もいらっしゃると思います。

この中古住宅を購入してリフォームという計画の際に注意すべき点がいくつかあります。今回はその中でも住宅ローンに関わるポイントを解説します。

中古住宅購入の手続き

中古住宅の購入のおおまかな手続きを紹介します。住宅ローンをご利用される前提です。

気に入った物件を探す(不動産会社に案内してもらう)。

住宅ローンの事前審査を受ける

事前審査がOKなら買付け(契約申し込み)を提出する。

中古住宅の不動産売買契約を結ぶ。

住宅ローンの本審査(借入額決定)を行う。

③〜⑤は前後することもあるかもしれませんが、おおまかにこのような感じで進んでいくと思います。

リフォームの見積もりはどのタイミングなのか

物件の購入をリフォームとともに計画している場合、リフォームの見積もりはどのタイミングで行うのが良いのでしょうか。

答えはできるだけ早い段階です。
リフォームの規模にもよりますが、打ち合わせに要する日数は結構かかります。変更などがあれば見積もり期間だけではなく、見積もり金額も増減します。

金額が安くなる分には良いでしょうが、高くなる場合が問題です。住宅ローンの借り入れ金額に影響するからです。

ですからリフォーム見積もりのタイミングはできるだけ早いタイミングが良いわけです。

中古住宅購入とリフォーム予算の失敗ポイント

できるだけ早いタイミングでリフォームの見積もりをすることが良いことはわかりました。しかし実際にはそんなにうまくいかないことが多いのです。

リフォームの見積もりは規模が大きくなるほど、見積もりには時間が必要ですし、現地での調査が必要になります。

売主様の都合や事情もありますから、正確な見積もりをするための調査が不足したり、時間がなかったりすることがとても多いのです。

そうなるとおおまかな概算の見積もりで判断する必要も出てきます。この場合、後日しっかりとした調査をしたところ大幅に見積もり金額がアップするということもありえます。

一番悪いケースは、物件の引き渡し後に現地の調査を行い、正確なリフォーム工事の見積もりを確認するという場合です。

概算やおおまかな予算で住宅ローンの手続きなどを進めてしまったために、予算が足りなくなることも多くあります。そうなると、リフォームありきで中古住宅を購入したのに、そのリフォームの何かを諦めなければならないことも。

本末転倒です。

まとめ

いかがでしょうか。注意すべきポイントはたくさんあるのですが、リフォーム予算の観点で考えると中古住宅の購入とリフォーム見積もりのタイミングを誤ると、大きく失敗することがお分かりいただけたと思います。

実際に、リフォームではなくリノベーションを希望して中古住宅を探し、不動産会社から「工事費用はおよそ1600万円くらい」と説明された方を知っています。

その中古住宅の契約を行い、それから工務店とリノベーション工事の打ち合わせを行ったところ、見積もり金額が2500万円を超えたそうです。

中古住宅の契約はしてしまっていますから、その予算内でのリノベーションとなり、要望とかけ離れた住まいになったと後悔をされてらっしゃいました。

100点満点の段取りやスケジュールで進められないとしても、中古住宅購入とリフォームを夢見るマイホーム計画、家づくりの主人公は購入するお客様です。

売主様や不動産会社の事情を鑑みながら、主人公は自分であることに自信を持ち、できるだけ夢を叶えていただけたら幸いです。

京都市で家を建てるなら地元の工務店へ

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あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市「固定資産税評価委員会」委員に任命される。

実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。

2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。

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