
毎日の家事に想像以上の時間を取られ、疲れ果ててしまう経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実は、その原因の一つに住まいの間取りが大きく影響している可能性があります。
家事動線が悪い間取りでは、家事の負担が必要以上に大きくなってしまうことが少なくありません。
今回は、家事効率を下げてしまう間取りの特徴と、その改善方法についてご紹介していきたいと思います。
動線の問題が起こりやすいキッチンレイアウト

キッチンは家事の中心となる重要な場所です。
料理や食器洗いなど、一日の中で最も頻繁に使用する空間だからこそ、効率的な動線設計が求められます。
冷蔵庫とコンロの距離が遠い配置
調理時に最も頻繁に往復が発生するのが、冷蔵庫とコンロの間です。
両者の距離が離れすぎていると、食材の出し入れの度に無駄な動きが生じ、料理時間が延びてしまう傾向にあります。
理想的な距離は2メートル以内とされており、この範囲内に収まるようなレイアウトを検討することが望ましいとされています。
シンクと調理スペースの関係性
食材の下処理から調理まで、スムーズな流れを作るためには、シンクと調理スペースの位置関係が重要です。
両者が離れすぎていたり、間に障害物があったりすると、水切りした食材の移動に余計な手間がかかってしまいます。
できれば、シンクの横に十分な調理スペースを確保することが推奨されます。
洗濯に関する動線の課題

洗濯は毎日の必須作業であり、効率的な動線設計が特に重要になります。
洗濯機と物干し場の位置関係
洗濯物を干す際の動線は、特に注意が必要です。
洗濯機から物干し場までの距離が長すぎたり、階段の上り下りが必要だったりすると、体力的な負担が大きくなります。
また、雨の日の室内干しを考慮すると、洗濯機の近くに室内物干しスペースを確保できる間取りが理想的です。
収納スペースへのアクセス
洗濯用品の収納場所も重要な要素です。洗剤やハンガーなどの必需品は、洗濯機のそばに置けると作業効率が大幅に向上します。
しかし、多くの住宅では適切な収納スペースが確保されていないことが課題となっています。
掃除のしやすさを妨げる間取りの特徴

日々の掃除作業を効率的に行うためには、間取りの特徴を理解し、対策を講じることが重要です。
家具の配置スペースが限られた間取り
掃除がしづらい間取りの典型例として、家具の配置に融通が利かないケースが挙げられます。
特に、壁際に窓や設備が多く配置されていると、家具の置き場所が限定され、掃除機をかけるスペースの確保が困難になりがちです。
死角になりやすい構造
L字型の廊下や出っ張った壁があると、掃除の際に見落としやすい死角が生まれます。
また、段差が多い間取りも、掃除機や雑巾がけの作業効率を低下させる要因となっています。
家事動線を改善するための工夫
既存の間取りでも、いくつかの工夫で家事効率を向上させることができます。
家具配置の最適化
限られたスペースでも、家具の配置を工夫することで動線を改善できる可能性があります。
例えば、頻繁に使用する家電製品は使いやすい位置に配置し、収納家具は壁際にまとめることで、空間を効率的に活用することができます。
収納の見直し
使用頻度の高い家事用品は、使用する場所の近くに収納することで、無駄な動きを減らすことができます。
また、収納ボックスやカゴを活用することで、小物の整理整頓も容易になります。
まとめ
家事効率を下げる間取りの問題は、多くの方が直面している課題です。
しかし、動線を意識した家具配置や収納の工夫により、ある程度の改善が可能です。
新居を選ぶ際は家事動線を重視し、既存の住まいでは可能な範囲での改善を心がけることで、より効率的な家事が実現できるでしょう。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
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この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。
2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。
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