みなさんこんにちは。
京都市でリフォームやリノベーションを手がける「あまねこう」工事担当の中川です。

今回は、京都市東山区・八坂通り沿いにある建物の現地調査(現調)の様子をレポートします。
現在は貯蔵庫として使用されているこの建物を、簡易調理施設(ワインバー)として営業するための改装工事に向けた準備を進めています。

簡易調理施設とは?飲食店との違い

「簡易調理施設」とは、どのような施設のことを指すのでしょうか。

厚生労働省の定義によると、

「飲食店営業施設のうち、食材の下処理を行わず、既製品等を使用し簡易調理を行う施設に対し、施設基準を緩和する」

とされています。

具体的には以下のような施設が該当します

  • コンビニエンスストア内の飲食スペース
  • スーパーでの軽食提供エリア
  • お菓子やドリンクを提供するテイクアウト専門店
  • キッチンカー(仕込みや加熱調理をしないもの)

今回の改装工事は、飲み物のみを提供するワインバーになる予定です。
そのため、食品の下処理や加熱調理を伴わない=簡易調理施設として営業許可が取得可能なケースです。

工事の重要ポイントは「消防対応」

今回の工事において最も重要なのは「消防対応」です。
簡易とはいえ、不特定多数の方が利用する営業施設になるため、消防法に基づいた申請と設備設置が必要になります。

加えて、電気工事や消防機器(非常灯・誘導灯など)の設置工事も発生しますので、
見た目以上にしっかりとした施工体制が求められます。

現地調査の目的は「消防申請図面」の作成

今回の現地調査は、消防への申請図面を作成するためのものです。
(実は店舗内部については、事前に一度現地調査を行っていました)

調査内容と打ち合わせの具体例

  • 建物寸法の詳細な測定
  • 天井裏・屋根裏・壁内の確認
  • 配線が通せるかどうかの確認
  • 消防設備(非常灯・誘導灯など)の設置位置の検討

この調査結果を元に、図面を作成し、消防署へ申請を行います。無事に申請が通れば、いよいよ工事着工となります。

保健所への届出も忘れずに

なお、保健所への営業届出や施設検査も並行して必要です。この手続きがスムーズに進まないと、予定通りの営業開始ができない可能性もあります。

そのため、工事だけでなく各種行政手続きとの連携も非常に重要となります。

営業開始に向けて、しっかり準備します

現地調査を通じて、工事の方向性と行政申請の準備が整ってきました。
今後は、図面作成・消防申請・工事工程の調整を経て、本格的な工事に移行していきます。

お客様のご希望のスケジュールに沿って、確実に準備を進めてまいります。

京都市で家を建てるなら地元の工務店へ

京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。

そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。

あまねこう代表のプロフィール

この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表

京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。

実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。

2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。

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